武州中島紺屋
江戸時代から続く伝統の藍染めを体験する
埼玉の伝統工芸ブランド「武州正藍染」
糸を強くし、殺菌作用や防虫効果があるとされ、古くより染料として使われてきた藍。日本で藍染めが庶民に普及したのは、江戸時代に入ってからといわれる。埼玉北部は綿と藍の栽培に適していたことから、藍染め織物の一大生産地となり、明治40年代には200軒以上もの紺屋があったという。その後、化学染料の普及にともない藍染め産業は衰退したが、昭和の高度成長期が過ぎると、伝統的な天然の藍染めが見直されるようになった。現在、埼玉県の羽生市・加須市・行田市で生産される「武州正藍染(ぶしゅうしょうあいぞめ)」は、地域ブランドとして商標登録されている。
伝統の技を今も受け継ぐ老舗の紺屋
東武伊勢崎線の羽生駅から2kmほど南西にある武州中島紺屋は、江戸時代の創業。1837年(天保8)に初代・中島鶴吉が三重から職人として羽生に移り住み、伊勢の技法を伝えたのが始まりだ。また、4代目で埼玉県指定無形文化財技術保持者の中島安夫氏(故人)は、武州藍染めの技術と魅力を伝えるため日本はもちろん海外でも活躍。現在は4代目に師事した伝統工芸士の新島大吾(にいじまだいご)さんが5代目を継ぎ、衣料品の加工を行うほか、藍染め体験ワークショップにも精力的に取り組んでいる。
ワークショップで藍染めを体験する
武州中島紺屋では藍染めのワークショップを行っており、1名から受け付けている(前日までに要予約。料金800円~)。ハンカチの絞り染めなら所要30分~1時間。小さな子どもでも簡単にできるので、家族でチャレンジしてみるのもいいだろう。まずハンカチを小さく折りたたんで、見本どおりに輪ゴムで結ぶ。水で濡らしたあと、藍がめに浸けて2~3分揉んで、水洗いすれば完了。輪ゴムの結び方で模様が微妙に変化するため、世界にひとつだけのオリジナルハンカチのできあがりだ。また、ワンピースやショールなどを持ち込んで染めることもできるので、希望する人は相談してみよう。
貴重な資料を展示する「藍染ふる里資料館」
ワークショップの参加者は、工房に併設された資料館を見学できる。藍染めの歴史、藍の種類や栽培方法などをパネルで解説しているほか、昔の工具や藍染めの布も展示している。江戸時代から続く歴史ある紺屋だけに、貴重な資料を数多く所蔵しているので、ぜひ立ち寄ってみたい。また館内には、藍染めと言葉が似ていることから染め物業者に信仰されてきた密教の仏様、愛染明王(あいぜんみょうおう)もお祀りされている。
スポット詳細
- 住所
- 埼玉県羽生市小松223 地図
- エリア
- 東部エリア
- 電話番号
- 0485613358
- 時間
- 10:00-17:00
- 休業日
- 土日祝
- 料金
-
[入場料]無料
※体験により異なる - 駐車場
- あり(20台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】3,001-5,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- ペットの入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン