古代蓮の里(古代蓮会館)
古代からよみがえったハスの花をシンボルとした公園
悠久の眠りから目覚め、花開いた「行田蓮」
埼玉県名の由来となった埼玉(さきたま)古墳群をはじめ、数多くの古墳を有する行田市。国指定の特別史跡となっている「さきたま古墳公園」から北東へ約2.5kmのところに「古代蓮の里」がある。「行田蓮」と呼ばれる古代蓮のほか、桜やロウバイなど季節の花々が咲き、一年を通して楽しめる自然豊かな公園だ。行田市の天然記念物に指定されている行田蓮は、原始的な形態をもつ1400~3000年前のハスであるといわれる。今から約2000年前、この辺りはたくさんの水生植物が茂る湿地帯だった。1973年(昭和48)、「古代蓮の里」にほど近い小針(こばり)地区で、水田を掘りおこした跡にできた池から、古代蓮が自然発芽しているのが発見された。建設工事の造成により、数千年もの間地中深くに眠っていたハスの種が目覚め、50本以上の可憐な花を咲かせたのだった。この貴重な古代蓮を保護し、また人々が楽しめるようにと整備されたのが「古代蓮の里」だ。
四季折々に楽しめる、見どころ満載の公園
「古代蓮の里」の面積は、東京ドーム約3個分の14万平方メートル。園内にはハス池をはじめ、ロウバイと梅の林、桜が咲く「お花見広場」、牡丹園、ホタルの川、水鳥の池、子どもの遊び場や釣り堀などもあり、四季を通して楽しめる市民の憩いの場となっている。ハスの花の見頃は6月中旬から8月上旬にかけて。訪れるなら早朝がおすすめだ。ハスの花の命は短く、わずか4日間。開花初日は6時頃から花弁が開き始め、3~4cmほど開いたのち8時頃にはつぼみの状態に戻る。最もきれいなのは2日目で、7~9時頃に満開になったあとまたつぼみに戻る。3日目は2日目と同じ経緯をたどり、閉じかけたまま夜を迎える。そして4日目は7時頃には完全に開き、昼にはすべての花弁が散ってしまう。朝の澄んだ空気のなか、古代からよみがえったハスが美しいピンクの花を咲かせるさまはとても神秘的だ。
展望タワーから絶景と田んぼアートを楽しむ
四季の花々を堪能したら、園内にそびえ立つタワーが目印の「古代蓮会館」も訪れてみたい。1階の展示室には「蓮の文化誌」や「蓮の観察コーナー」などがあり、映像やジオラマを通して、古代蓮や行田の自然について学ぶことができる。展示室を見学したあとは、エレベーターで高さ50mの展望室へ上ってみよう。全面ガラス張りの窓からは360度のパノラマが広がり、行田市内を中心とした関東平野と、それを取り巻く山々を見渡せる。イルミネーションが行われるクリスマス期間中は夜も営業しており、夜景がきれいだ。また初夏から秋にかけてのお楽しみが、田んぼアート。色彩の異なる複数の稲を植えて絵や文字を表現するというもので、2015年(平成27)に「世界最大の田んぼアート」としてギネス世界記録に認定された。展望室から見下ろす、広大な水田をキャンバスに見立てたアートは壮観で、一見の価値がある。
スポット詳細
- 住所
- 埼玉県行田市小針2375-1 地図
- エリア
- 北部エリア
- 電話番号
- 0485590770
- 時間
-
終日
[古代蓮会館]9:00-16:30(受付は16:00まで)
※蓮の開花期(6月中旬-8月上旬)は7:00-16:30(受付は16:00まで) - 休業日
-
無休
[古代蓮会館]月(祝日は営業)、祝日の翌日(土日の場合は営業)、年末年始
※蓮の開花期(6月中旬-8月上旬)は無休 - 料金
- [古代蓮会館]大人400円、小人200円、未就学児無料
- 駐車場
- あり(普通車490台、バス8台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(PayPay、LINE Pay)
- Wi-Fi
- あり
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン