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やんばるエリア

YANBARU AREA

沖縄本島最北端に位置する、世界的に貴重な森の広がる自然豊かなエリア

「やんばる」とは沖縄本島北部を指す通称で、一般的には国頭村(くにがみそん)・大宜味村(おおぎみそん)・東村(ひがしそん)の三村があるエリアをいう。2021(令和3)年7月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)によって、奄美大島、徳之島、西表島とともに世界自然遺産に登録された自然豊かなエリアで、2016年(平成28)には33番目の国立公園にも指定されている。このエリアの最大の特徴は亜熱帯の森。やんばるの森は日本最大級の亜熱帯照葉樹林であり、天然記念物の飛べない鳥「ヤンバルクイナ」をはじめとする、この地域にしか生息していない希少な動植物が多い。また、長寿の里として知られる大宜味村の食文化や祭りなど、独特の生活文化も見どころだ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    東村ふれあいヒルギ公園
    マングローブが壮観のネイチャースポット
    沖縄本島北部の東村に位置する、国指定天然記念物のマングローブが広がる慶佐次川下流域に整備された公園。遊歩道散策で干潟の生き物を観察したり、ネイチャーツアーを体験したりすることができる。
    おもにオヒルギ、ヤエヤマヒルギ、メヒルギの3種でマングローブを形成
  • spot 02
    道の駅ぎのざ
    沖縄本島の東海岸に位置する道の駅
    宜野座村(ぎのざそん)の観光拠点として2018(平成30)年4月にリニューアルオープンした道の駅。子どもが遊べるスペースやグルメが充実しており地元でも人気のスポット。やんばるドライブに出かける前に寄ってみよう。
    村のゆるキャラ「ぎ-のくん」が目印
  • spot 03
    金武町新開地
    異国情緒あふれる雰囲気が魅力の散策スポット
    沖縄本島のほぼ中央に位置する金武町(きんちょう)。金武ICから車で約5分走ると、異国情緒の漂う街が見えてくる。米軍施設の目の前にある隠れたフォトスポット・新開地だ。
    米軍基地キャンプ・ハンセンがすぐ目の前に
  • spot 04
    キングタコス金武本店
    沖縄発のB級グルメ「タコライス」発祥のお店
    沖縄そばと並ぶ沖縄の定番料理といえばタコライスだろう。タコライスとは、メキシコ料理のタコスの具材をご飯に載せた料理。1984年(昭和59)、米軍兵士を相手に営業していたパーラーで、タコスのボリュームをより出すためにご飯と具材を組み合わせたのが始まり。それから沖縄を代表するB級グルメとして認知されるようになり、学校給食にも採用されるなど県民からも愛されている。そんなタコライス発祥のお店として県内外から絶大な支持を集めるのが「キングタコス金武本店」。総重量700gのライスにスパイスを利かせたミート、チーズ、レタス、トマトが載った「タコライスチーズ野菜」(700円)が看板メニューだ。ボリュームたっぷりで安価なことから、外国人にも人気とのこと。ミート、チーズ、レタスのトッピングを自由に選べるのもうれしい。2階にはゆったり食事ができるイートインスペースがあるほか、テイクアウトも可能だ。
    ちょい辛のタコソースをかけて食べるのが一般的
  • spot 05
    大石林山
    大自然がつくり出したダイナミックな造形美
    昔から琉球開闢(かいびゃく)の聖地として伝えられてきた、安須杜(あしむい)の山々が連なる自然豊かなスポット。約2億5000万年前の石灰岩層が隆起し、長い年月の間、雨風によって侵食されてできた世界最北端の熱帯カルスト地形でもあり、ダイナミックな景観を楽しめる。
    急速な溶食や侵食でできたタワーカルストの「悟空岩」
  • spot 06
    辺戸岬
    沖縄本島最北端の岬
    沖縄本島の最北端に位置する、2億年前の古い石灰岩が海食されて形成された断崖が特徴的な岬。「祖国復帰闘争」の記念碑が建てられた岬の先端付近まで遊歩道があり、天気が良いときには約22km離れた鹿児島県の与論島まで見渡すことができる。穏やかな青い海とは対照的な、切り立った岩礁に荒々しく波が打ち砕けるやんばるの自然美を間近に感じることのできる絶景スポットだ。
    晴れた日には水平線の向こうに鹿児島県の与論島が見えることも
  • spot 07
    ヤンバルクイナ生態展示学習施設「クイナの森」
    本物のヤンバルクイナに必ず会える
    国頭村安田にあり、国の天然記念物・ヤンバルクイナの生態展示を見られる施設。ヤンバルクイナの生態などがまとめられたパネル展示コーナーや、実際の生息環境を再現したガラス張りのゲージがあり、目の前でヤンバルクイナの様子を観察できることで人気を集めている。
    展示の人気は、毎正時(10~16時)のエサやりタイム。エサを食べにクー太が前に出てくる
  • spot 08
    道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター
    やんばるの大自然への玄関口に位置する道の駅
    長寿の里、シークワーサー収穫量日本一で知られる大宜味村の観光拠点である道の駅。直売所やレストランのほか、「360°ドームシアター」などがあり、見どころが満載だ。
    村のシンボルである「コノハチョウ」が羽を広げ海に向かって羽ばたく姿をイメージして設計されている
  • spot 09
    笑味の店
    長寿の里の滋味あふれる知恵と工夫を味わう
    長寿の里として知られている、沖縄本島北部の大宜味村(おおぎみそん)。海と山に囲まれた小さな集落内にある「笑味の店(えみのみせ)」は、店主の金城笑子(きんじょうえみこ)さんが、長寿を支えてきた食文化の消失に危機感を覚え、「自然と共にある暮らしのリズムや、島のおじぃおばぁたちの生きる知恵を伝えたい」という想いで立ち上げたお店。島の野菜や薬草を取り入れた伝統的な郷土料理や、工夫を凝らした創作料理を提供している。人気メニューは「長寿膳」(2800円、要予約)と「まかちくみそーれ」(1800円)。「まかちくみそーれ」とは沖縄の言葉で「おまかせください」という意味で、旬の食材をふんだんに使ったやんばるの食卓の味を楽しめる。そのほかにも、ジューシーやチャンプルーなどの一品料理や、シークワーサームーチー(餅)、タピオカ粉を使ったアンダギーなど、いずれも心と体にしみわたるような優しい味わいだ。食事は完全予約制で営業時間も不規則なので、訪れる際は前日までの電話をお忘れなく。
    シークワーサー、モズク、田芋など、旬の食材をふんだんに使ったおまかせ定食「まかちくみそーれ」
  • spot 10
    比地大滝
    深い森に囲まれた大滝は沖縄本島で最大の落差を誇る
    比地大滝の周辺ではハイキングやトレッキング、キャンプなどのネイチャー体験ができる。落差25.7mの滝でマイナスイオンを堪能し、川のせせらぎ、鳥のさえずりや森の息吹を五感で楽しもう。
    雄大な滝はここまで歩いてきた疲れを吹き飛ばしてくれる
  • spot 11
    道の駅ゆいゆい国頭
    グルメから土産までそろう沖縄本島最北の道の駅
    沖縄本島最北端に位置する国頭村の道の駅。ここでしか買えないお土産や、ここでしか味わえないグルメが充実している。国頭村内の観光スポットは離れて点在しているので、観光を始める前に立ち寄っておこう。
    入り口にはここを訪れたプロ野球選手など有名人の写真が飾られている
  • spot 12
    わぁ~家~
    国頭村のブランド肉・イノブタ入りの沖縄そばを味わえる
    沖縄に生息するイノシシは、本州で一般的なニホンイノシシより小柄なリュウキュウイノシシで、現地では「ヤマシシー」と呼ばれている。そのヤマシシーと黒豚を掛け合わせて生まれたのが国頭村のブランド肉「山原猪豚(やんばるいのぶた)」。店のオーナーが山中で捕まえたイノシシを自身の豚舎で飼育したときに、癖の少ない豚と掛け合わせることで、うまみが強く、食べやすい肉になるのではと考えて作ったそうだ。普通の豚は約半年で出荷できるが、イノブタは約1年3か月ほどかかり、大量生産できない希少な肉。そんな珍しい肉を食べられるのが、道の駅ゆいゆい国頭にある「わぁ~家~」だ。メニューのなかでも有名なのが「猪豚野菜そば」で、うず高くもられた野菜炒めでそばがすっかり隠れている。イノブタの骨からコトコト煮出した白濁スープはあっさりとしているが、うまみがしっかり出ていて癖なく味わえる。イノブタを使ったメニューにはほかにも「わぁ~家~そば」や、自家製のタレが自慢の「イノブタ丼」などがある。
    猪豚野菜そば 1,500円
  • spot 13
    オクマビーチ
    透明度の高い、北部随一の天然ビーチ
    リゾート気分を盛り上げる天然の白砂が約1kmも続く、沖縄本島屈指の美しさを誇るロングビーチ。やんばるの豊かな緑に囲まれた透明度の高い海は遠浅のため安全で、1978年(昭和53)のホテルオープン時から海水浴やマリンアクティビティのメッカとして沖縄県民にも愛され続けている。
    やんばるの森に囲まれ、海の青と緑のコントラストが絶景のビーチ
  • spot 14
    環境省やんばる野生生物保護センター (ウフギー自然館)
    世界自然遺産に登録されたやんばるの自然を学ぼう
    世界自然遺産に登録されたやんばるの自然を学ぶことのできる環境省の施設。やんばるの生き物の特徴や野生生物保護の取り組みをさまざまな展示でわかりやすく紹介している。やんばるの自然をより深く楽しむためにぜひ立ち寄ろう。
    ウフギーとは沖縄の言葉で「大木」を意味する
  • spot 15
    国頭村森林公園
    やんばるの森を気軽に体験できる自然豊かな森林公園
    沖縄本島最北端の国頭村にある自然豊かな広々とした公園。園内には樹上ハウスなどの宿泊施設、森のおもちゃ美術館や天文台があるほか、遊歩道も整備されており、森林セラピーなどのアクティビティも体験できる。
    高台にあるため森だけでなく海も一望できる
  • spot 16
    道の駅「やんばるパイナップルの丘 安波」
    沖縄の原風景に囲まれた、やんばる観光の新拠点
    「道の駅やんばるパイナップルの丘安波」は2022年(令和4)3月にオープンした沖縄で10個目の道の駅。やんばるエリアの東海岸側に位置し、お土産コーナーやカフェ、展望台も備え、やんばるの自然をとことん堪能できるスポットになっている。
    「本体棟」「交流棟」「観察棟」「芝生広場」の大きく4つのエリアに分かれている
  • spot 17
    やんばるアドベンチャーフィールド・又吉コーヒー園
    やんばるの森を舞台に一日中楽しめるアクティビティフィールド
    やんばるの森のなかでジップラインでの空中散策やバギー乗車、そしてコーヒー農園での焙煎などを体験できるアクティビティスポット。東京ドーム2つ分の敷地面積がある広大な園内には、キャンプやコテージといった宿泊スペースもあり、一日中楽しく過ごせる。
    又吉コーヒー園とやんばるアドベンチャーフィールドは同じ敷地内にある
  • spot 18
    奥集落・共同売店
    沖縄最北端の集落に位置する日本初の共同売店
    沖縄県国頭村の奥は、沖縄本島最北端の集落。緑の山々に囲まれた裾野に古い瓦屋根の民家が密集し、訪れる者をノスタルジックな気分にさせてくれるエリアだ。そんな奥集落はNHK朝の連続ドラマ『ちむどんどん』で注目を浴びた「共同売店」の発祥の地でもある。1906年(明治39)に創業した奥共同売店は、地域の助け合いの拠点として昔から地域に愛されてきた。そもそも共同売店は、今ほど流通制度や交通機関が整っていない時代に、集落単位で各家庭が共同で出資して運営を行う、生活協同組合のような制度で、なかなかモノが手に入らない沖縄の北部や離島地域を中心に発展してきた。一方で、流通が整備されていくにつれ、以前は沖縄全体で200店舗以上あったとされる共同売店も今では70ほどに。売店周辺には、コテージが完備してある「奥やんばるの里」という宿泊施設や、奥区の歴史・文化に触れることができる民具資料館もあるので、ぜひやんばるドライブの休憩スポットとして車を降りてゆっくりと散策してみよう。
    自然と地域の人が集まる憩いの場になっている。ガソリンスタンドを併設
  • spot 19
    大宜味シークワーサーパーク
    やんばる特産のシークワーサーを丸ごと味わえるテーマパーク
    「やんばる」と呼ばれる沖縄本島北部にある大宜味村(おおぎみそん)の特産品、シークワーサー(和名はヒラミレモン)のテーマパーク。パーク内にある搾汁工場の見学やジュースの試飲、オリジナル商品のお土産ショッピングや、シークワーサーを使ったスイーツを味わえるカフェがあり、大人から子どもまで楽しめる。
    入り口でパークのオリジナルキャラクター「しぃーのすけ」がお出迎え
  • spot 20
    茅打ちバンタ
    高さ約80mの断崖絶壁から、やんばるの海を一望できる沖縄屈指の景勝地
    沖縄本島の最北端「辺戸岬」に向かう途中の国頭村宜名真(ぎなま)の北西の海岸に位置する高さ80mの石灰岩の断崖が茅打ちバンタ。バンタは沖縄方言で、崖を意味し、束ねた茅(かや)をこの断崖の上から落とすと、海から吹き上がる強風で、バラバラになったことが名の由来となっている。断崖上の展望台は、エメラルドグリーンの美しい海を見渡すことができ、宜名真漁港を眼下にする絶好のビューポイントだ。周辺一帯は、やんばる国立公園(特別保護地区、特別地域)に指定されており、海だけでなく、緑豊かな自然も満喫できる。話は変わるが、この辺りはかつて交通の難所として知られていた場所で有名。道路が整備される前は、人ひとりがやっと通れるような悪路しかなく、途中で人に会うとどちらかが戻って道を譲るしかなかったことから「戻る道」とも呼ばれていたほど。今でも、国道58号線から茅打ちバンタに向かうには、今なお狭い旧道を走る必要があるので、運転には注意しよう。
    山と海両方の景色を楽しめるのが魅力
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旅のヒント

  1. その1

    やんばる三村エリア内に滞在する場合、宿泊場所の周辺には夜遅くまで営業している飲食店やコンビニがないこともある。最も近い市街地である名護エリアに宿泊するのが便利だ。

  2. その2

    車でやんばるエリア内を移動する際には、生き物との交通事故「ロードキル」を起こさないよう十分な注意が必要。雨上がりや早朝・夕方には動物の動きが活発になるので、特に注意しながらスピードを落として走行するようにしよう。

  3. その3

    那覇などの沖縄の中南部に比べると、秋・冬には気温が1〜2℃低くなる傾向があり、北風が強いと体感気温も下がるので防寒対策が必要となる。

  4. その4

    観光スポット間の距離が離れているため、車の場合は目的地までの距離をあらかじめ調べ、ガソリンの残量に注意したい。また、観光客が勝手に入ってはいけない場所(神聖な場所や、自然保護区など)もあるので、事前に観光協会等に確認するようにしよう。

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