大分

豊後大野・竹田

BUNGOONO / TAKETA

雄大な滝や温泉など、山と水が織りなすスポットが豊富

大分県南西部に位置し、隣接する豊後大野市と竹田市。竹田市は九重(くじゅう)連山、阿蘇山、祖母山など標高1000m級の山々に囲まれ、阿蘇くじゅう国立公園に含まれる久住高原や、「名水百選」「水の郷百選」に選定されている竹田湧水群を有する自然豊かな地だ。また、竹田市一帯が「奥豊後温泉郷」と呼ばれるほど多くの温泉がある。2019年(平成31・令和元)にオープンしたクアパーク長湯は、世界的建築家の坂茂(ばんしげる)氏が設計した独自の木造建築が、景観と相まってすばらしい空間をつくりだしている。日本でわずか1%といわれる天然の重炭酸泉がぜいたくに使われていて、現代湯治の先駆けともいわれている。また、豊後大野市は市全域がジオパークに、一部がユネスコ・エコパークに認定されているほど豊かな自然が特徴。「日本の滝100選」にも認定された原尻の滝は、のどかな田園風景の中、美しい孤を描く姿が印象的だ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    くじゅう花公園
    雄大な山々を背景に季節の花を満喫できる公園
    くじゅう連山のふもとにある広大な花の公園。阿蘇五岳を眺望でき、山と花々が織りなす絶景を満喫できる。日本観光協会が主催する「平成17年度・花の観光地づくり大賞」にも選ばれた人気の公園だ。
    9月中旬から11月まで楽しめるサルビア。赤だけでなく紫や白などカラフルなサルビアが咲き誇る
  • spot 02
    クアパーク長湯
    世界的な炭酸泉湧出地で往復100mの歩き湯を楽しもう
    世界でも希有な炭酸泉湧出地・長湯温泉にある「クアパーク長湯」。ここでは天然の重炭酸泉を使った温泉を楽しみ、地元食材で作られた料理を味わい、宿泊することができる。源泉かけ流しの歩行浴も利用してみよう。
    クアパーク長湯は、大分自動車道「湯布院IC」より車で約40分、JR「大分駅」からは車で約1時間の距離にある
  • spot 03
    ガンジー牧場
    くじゅう連山のふもとに広がる高原にある体験型ファーム
    くじゅう連山のふもとに広がる高原の観光牧場。「ゴールデンミルク」と呼ばれる貴重な牛乳を使った乳製品の製造販売をはじめ、酪農工場の見学、動物との触れ合い、レストランでの食事など、大自然のなかでリラックスタイムを楽しめる。
    希少なガンジー牛と間近に触れ合える
  • spot 04
    原尻の滝
    東洋のナイアガラとも称される幅120mの滝
    豊後大野市の緒方平野に流れる緒方川。その途中にある「原尻の滝」は、落差20m、幅120mを誇る名瀑だ。阿蘇山噴火による火砕流が冷え固まってできたアーチ状の崖からは、多量の水が力強く流れ落ちる。
    「日本の滝100選」にも選ばれた九州を代表する滝
  • spot 05
    稲積水中鍾乳洞
    全長約1km! 日本最大級の水中鍾乳洞
    稲積水中鍾乳洞は、阿蘇山大噴火により水没した世界的にも珍しい水中鍾乳洞。20万年前の氷河期に形成されはじめ、悠久の時とともにゆっくりと鍾乳石が発達してきた。洞の長さは1kmに及び、洞内にはサンゴ石、水中鍾乳石などが見られる。
    幻想的な雰囲気の広がる水中鍾乳洞。水の深さは10~60mもある
  • spot 06
    竹田湧水群
    水質も趣も異なる湧水地が点在する名水の街
    大分県西部の竹田市祖峰(そほう)地区にある、「名水百選」に選定されている湧水群。阿蘇山系からの伏流水を水源とし、大野川水系の緒方川や玉来川の流域に点在している。祖峰地区の県道竹田五ヶ瀬線沿いの約60か所で湧き出ており、その総水量は日量10万t以上というから驚きだ。各地域で飲用などの生活用水や農業用水として用いられてきたほか、近年では淡水魚の養殖に利用したり、ミネラルウォーターとしても販売されている。数ある湧水地のなかでもぜひ訪れたいのが、湧水量が最も多い河宇田(かわうだ)湧水だ。近隣に中島公園河川プールやコットン水車、川魚料理店などがあり、湧水観光の中心となっている。このほか、静かな水音が心地のよい泉水(せんすい)湧水や、民家の裏手にひっそりと湧き出る矢原(やばる)湧水、滝の脇にある岩肌から湧き出す鳴滝(なるたき)湧水など、どれも趣が異なりおもしろい。場所によっては水を汲むことができるので、空の水筒やペットボトルを持参して飲み比べてもいいだろう。
    小魚が悠々と泳ぐ姿も見られる矢原(やばる)湧水
  • spot 07
    瀧廉太郎記念館
    瀧廉太郎の豊かな感性をはぐくんだ環境を垣間見る
    『荒城の月』で知られる音楽家、瀧廉太郎が12歳から14歳までを過ごした居宅の一部を記念館として一般公開している。廉太郎は直入郡高等小学校に通いながら、この地で音楽の道に進むことを決心した。城下町の文化と豊かな自然に囲まれ、芝居や謡曲の好きだった父親と、バイオリンをたしなむ姉のいる家族と暮らしたこの家は、廉太郎の感受性を豊かにはぐくみ、のちに数々のすばらしい音楽を生み出す源のひとつとなったに違いない。重厚な門を抜け敷地内に入ったら、まずは廉太郎の生涯を紹介した15分間の映像を鑑賞するといいだろう。館内にはここでしか見られない直筆の額面や手紙、写真などの貴重な資料がたくさん展示されている。このほか、歴史を感じられる造りの屋敷全体も見ごたえ十分。きれいに手入れされた庭には、馬小屋として使われていた岩穴や、狐の親子が現れていたという場所などがあるので、当時の廉太郎の気持ちになって散策してみよう。
    当時の竹田は文化の香り高い町だった
  • spot 08
    武家屋敷通り
    岡藩時代の面影を色濃く残す通りで歴史を体感しよう
    現在の竹田市は豊臣秀吉が天下統一を果たした時代に、初代岡藩主となった中川秀成が築いた城下町。小高い丘の上に立つ岡城を中心に、中央の低地に商人、町人を住まわせ、その外側に寺院を配し、岡城に連なる周辺の丘陵には武家屋敷を配置するなど新しい町を造成した。当時の繁栄の跡は町のあちこちで見られるが、特にその面影を色濃く残すのが武家屋敷通りだ。岡城入り口から徒歩15分ほどの場所にある約120mの路地には、見事な土塀や石垣をもつ屋敷が軒を連ね、足を踏み込んだ瞬間にタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。ここは岡藩のなかでも「中の上」くらいのランクの武士たちが暮らす住居エリアだったそう。古い屋敷だと築200年ほどで、2016年(平成28)の熊本地震で少し傷んだ箇所があるものの、ていねいに修復しながら歴史的な建物を守っている。武家屋敷通りは、広瀬神社やキリシタン洞窟礼拝堂、武家屋敷、旧竹田荘、歴史資料館、廉太郎トンネル、瀧廉太郎記念館などの城下町を巡る道の通称として、「歴史の道」とも呼ばれている。
    黄土色の土壁と石壁が続く、歴史を感じさせる通り
  • spot 09
    キリシタン洞窟礼拝堂
    隠れキリシタンたちの深い信仰をしのばせる遺跡
    武家屋敷の面影が残る「歴史の道」から細い道を少し入った谷あいにひっそりとたたずむキリシタン洞窟礼拝堂。凝灰岩の崖を堀り込んだドーム型の洞窟は広さ約10平方メートル、天井の最も高いところで3.5mほど。前面には5つの窓と屋根部分がくり抜かれており、奥正面の壁に祭壇がしつらえられた、洞窟礼拝堂をほうふつとさせる造りとなっている。かつてはこの前に礼拝スペースが木造で組まれていたそう。現在は中に入ることはできないが、格子から内部をのぞくとぴんと張り詰めた空気が流れており、ただならぬ空間であることを肌で感じられる。戦国時代末期の岡城主であった志賀親次(しがちかよし)が熱心なキリスト教信者だったため、竹田周辺に多くのキリシタンが住んでいたといわれている。礼拝堂はこの時代の信仰をしのばせる遺跡だと考えられているが、礼拝堂に関する資料はほとんど見つかっていない。
    県指定史跡にも指定されている貴重な史跡だ
  • spot 10
    竹田茶寮
    旬を大切にした竹田の名物料理を絶景とともに堪能しよう
    1935年(昭和10)創業の老舗旅館。竹田の城下町を一望する高台に立ち、眼下には文人画家の田能村竹田(たのむらちくでん)が住んでいた旧竹田荘や、江戸時代の町並みを今に残す武家屋敷、そして遠くくじゅう連山を望む絶景が自慢だ。客室は落ち着いた趣の和室から過ごしやすい洋室までさまざまなタイプが全10室。どの部屋からも城下町や自然豊かな山々を望むことができ、居心地は抜群だ。評判の料理は宿泊者以外でも楽しめるようになっており、ランチタイムは、雪花(3520円)、樹氷(4070円)、寒月(4620円)の3コース(要予約)。創業以来守り続けている豆腐田楽を中心に、時期によって変わる季節料理、竹田名物のエノハ料理、豊後牛など、どれも味は折り紙つき。食事会場となる望山亭(ぼうざんてい)は、すべて個室というのもうれしいかぎり。家族連れでわいわいと、また、夫婦やカップルでしっぽりと、大きな窓から広がる四季折々の景色を眺めながら少し特別な食事を楽しもう。
    器に盛り付けられた料理は美しく目にも鮮やか
  • spot 11
    但馬屋老舗
    旧岡藩の御用菓子司として江戸時代から続く老舗
    大分県で最も古い和菓子の老舗として知られる但馬屋老舗(たじまやろうほ)。創業は1804年(文化元)で、江戸時代には岡藩の御用菓子司として重用されていた名店だ。
    伝統を受け継ぐ真摯な姿勢が店構えからも伝わってくる
  • spot 12
    久住ワイナリー
    大地の恵みをたっぷり受けて生まれたワイン
    標高850mの冷涼な高原地帯にあるワイナリー。60000 平方メートルの広大なブドウ畑では、ピノ・ノワールやシャルドネなど、欧州系醸造用ブドウを栽培している。少量生産ながら辛口、甘口、赤、白、ロゼ、スパークリングとバリエーションは豊富だ。ショップでは生産するほとんどのワインを購入できるほか、多くの銘柄を試飲できるので飲み比べてお気に入りの1本を見つけよう。ミルクソフトに久住ワイン「巨峰ロゼ」を大胆にかけた名物のワインソフト(420円)も人気。お酒を飲めない人には濃厚なブドウジュースをかけたノンアルコールバージョンもあるのでご安心を。ワイナリーには「レストラン石窯工房」も併設されており、石窯ピザをはじめ石窯を用いたこだわりのイタリアンを提供している。自社畑や地元で採れた高原野菜を使った料理は、自家製ワインとも相性抜群。さまざまな銘柄をグラスで楽しめるのも魅力だ。天気がよければブドウ畑を望むテラス席を利用して、開放的なランチタイムを過ごそう。
    ブドウ畑を一望するカフェスペースは開放感たっぷり
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旅のヒント

  1. その1

    くじゅう花公園は、12月1日から2月末までは休園するので注意が必要。

  2. その2

    クアパーク長湯の泉質である重炭酸泉には、血圧を下げ血液の巡りを良くする効能がある。施設内には露天風呂、寝湯、ジャクージ、温泉プールと、水着を着用するバーデゾーンがある(水着はレンタル可能で大人用500円)。

  3. その3

    九重連山のふもとにあるガンジー牧場では、酪農工場の見学やウエスタンポニーの乗馬体験のほかにもアクティビティが充実している。屋外であればリード着用で犬の同伴も可能で、ドッグランも併設されている。

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