長崎

小浜・雲仙・島原

OBAMA / UNZEN / SHIMABARA

各地に温泉が湧き、農業が盛んで豊富な食材に恵まれた

長崎県の南東部、島原半島西部に位置する雲仙市には普賢岳がそびえ、有明海、橘湾といった雄大な自然に恵まれている。この地は年間を通じて温暖で、広大な土地と肥沃な土壌、豊かな湧き水を生かした農業や畜産業が盛んで、「一億人の胃袋」とも呼ばれている。島原半島の中心都市である島原市には城下町の街並みが残り、古くから湧き水が豊富で「水の都」とも呼ばれるほど。1日3000tもの湧き水を利用して造られた湧水庭園 四明荘は、池に浮いているかのような母屋が印象的で、水中を泳ぐ鯉と美しい景観を眺めながら、極上の癒やしの時間を過ごせるスポットとして人気だ。また、各地に温泉が湧いている島原半島だが、なかでも雲仙温泉は普賢岳のふもとの標高700mから湧き出る温泉で、雲の上の避暑地と呼ばれている。温泉地としての歴史も古く、1653年(承応2)に始まったといわれる。「古湯」「新湯」「小地獄」と異なった源泉があるのも特徴のひとつだ。「山の温泉」雲仙温泉に対して、「海の温泉」といわれる小浜(おばま)温泉は、713年(和同6)の肥前風土記にも記された古湯で放熱量が日本一といわれる。小浜温泉足湯ほっとふっと105は源泉温度が105度で、それにちなんだ全長105mの足湯の浴槽が橘湾沿いに延びている。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    島原城
    人々の熱意によって復元された、安土・桃山様式の面影を残す名城
    島原の乱の遠因になったことでも知られる島原城。1873年(明治6)の廃城令ですべて取り壊されたが、島原の人々の熱望により、天守閣や櫓が復元された。毎年20~30万人が訪れる観光名所になっている。
    250年間、島原藩主の居城であった島原城。すべての建物を失ってから93年の時を経てよみがえった
  • spot 02
    姫松屋 本店
    13種類の具材を使った食べごたえ満点の具雑煮
    「具雑煮」は、島原半島地域で食されている郷土料理で、その名のとおり餅や野菜がたっぷり入り、やさしい味わいが特徴だ。考案したのは島原の乱の最高指導者「天草四郎時貞」といわれる。1637年(寛永14)、島原の乱で原城に籠城した一揆軍は、兵糧として餅や野菜、海産物などを蓄えた。そして、それらの食材を使って天草四郎の命によって作られたのが具雑煮だ。一揆軍は最終的には幕府軍の兵糧攻めにより敗北を喫することになるのだが、具雑煮のおかげで3か月の間、攻勢を耐えしのぶことができたとされる。「姫松屋 本店」は具雑煮屋の元祖ともいわれ、創業は1813年(文化10)。シンプルなカツオ出汁ベースの汁が特徴で、そこにシロナやゴボウ、ちくわ、焼き穴子、餅など13種類の具材が加わる。水は島原の地下水を利用し、餅も一つひとつ手作業で成型されるなど、細部にまでこだわりが感じられる逸品だ。
    姫松屋の具雑煮は、土鍋で一つひとつていねいに作られる
  • spot 03
    湧水庭園 四明荘
    豊かな湧き水と独特の和風建築が織りなす空間美
    「湧水庭園」の名前のとおり、こんこんと湧き出る豊富な湧き水を利用した、個性あふれる美しい景観を楽しめる。町の中心でアクセス便利な場所にありつつも、門をくぐれば広がる静寂にも魅せられる。
    池の上まで張り出した造りが特徴的で、「水屋敷」とも呼ばれている
  • spot 04
    がまだすドーム(雲仙岳災害記念館)
    見て触れてリアルに体感する日本初の火山体験ミュージアム
    雲仙岳の噴火災害の教訓を伝える施設で、「がまだす」とは島原の方言でがんばろうを意味する。最新技術を使って火砕流を体感できる展示や、やさしく学べる子ども向け施設など、見どころも多く充実したミュージアムだ。
    火砕流で溶けたバイクなど、多くの災害資料が展示されている。悲劇を繰り返さないためにしっかりと見ておこう
  • spot 05
    雲仙温泉
    標高700mにある湯けむり漂う国民保養温泉地
    雲仙天草国立公園のなかにある、雲仙温泉。温泉はもちろん、雲仙エリアの火山景観も楽しめる観光地だ。雲仙の古湯と新湯の間の白い土に覆われた「雲仙地獄」には、硫黄のにおいが立ち込める。
    温泉街を代表する名所、雲仙地獄。多数の噴気孔を巡る遊歩道が整備されている
  • spot 06
    遠江屋本舗
    雲仙名物「湯せんぺい」の昔ながらの味を守り続ける老舗
    湯せんぺいは、ウエハースに似た雲仙名物の菓子。小麦粉と砂糖、卵、重曹に温泉水を練り込んで焼き上げたもので、ほんのり甘く、サクッと香ばしいのが特徴。この湯せんぺいの老舗で知られているのが、雲仙地獄の近くに店を構える遠江屋本舗だ。明治時代に旅人や行商人を癒やす木賃宿として創業。その後、昭和20年代に土産品店を開業し、湯せんぺいの製造を始めたという。湯せんぺいを販売する店はほかにもあるが、一枚一枚手焼きで焼き上げる昔ながらの製法を守っているのはここだけだ。店頭で実演販売をしているので、極上の歯ざわりを生み出す職人技を見てみよう。外気温にかかわらず金型を適温に保つため、細心の注意を払っているそうだ。また、湯せんぺいでクリームをサンドした温泉ゴーフレットや、ロール状にしてチョコを入れた湯せんぺいシガーロールなどのバリエーションも充実している。
    島原城にお殿様がいた明治初期、温泉好きのお殿様に献上する菓子として製造したのが起源とか
  • spot 07
    小浜温泉
    古くから湯治場として多くの人に愛されてきた名湯
    島原半島の西岸、橘湾に面した歴史ある名湯。日本一熱い温泉で知られ、30か所から湧き出している源泉の湯温はなんと105℃。湧出量も1日1万5000tと豊富で、熱量(湯温×湧出量)でも全国でナンバーワンだ。
    あちこちから湯けむりの上がる温泉街。小浜温泉ではほとんどの旅館やホテルが海沿いに立っている
  • spot 08
    小浜温泉足湯 ほっとふっと105
    海と夕陽を眺めながら日本一長い足湯でリラックス
    小浜温泉の小浜マリンパーク内にある観光スポット。島原半島の西岸に位置する小浜温泉は奈良時代の書物にも記されている古湯で、リウマチ、神経痛、切り傷、慢性皮膚病などに効果があるとされ、湯治場として親しまれてきた。源泉温度は約105℃で、湧出量と掛け合わせた熱量は日本一。また、日本一長い全長105mは、源泉温度にちなんだものだ。腰掛け足湯だけでなく、底に埋め込まれた小石が足裏のツボを刺激するウォーキング足湯、ペットと一緒に足湯を楽しめるスペースもある。また、隣には無料で温泉蒸しのできる蒸し釜もある。かごのレンタル代を払えば、食材の持ち込みは自由。蒸し釜に季節の野菜や海産物をセットして、高温の蒸気で蒸している間に足湯に浸かるのが通の楽しみ方だ。西向きの海辺にある小浜温泉では、橘湾に沈む夕日を見ながら足湯で温まることができ、身も心もおなかもぜいたくな気分を味わえる。
    足湯の全長は日本一長い105m。海風が心地良く、足湯に浸かったまま夕日を眺めることもできる
  • spot 09
    刈水庵
    古民家を改装したレトロなデザインショップ&喫茶室
    小浜温泉街から住宅街の坂を歩いて約10分。刈水地区のはずれに趣のある古民家カフェ&ショップがある。辺りは空き家の点在する過疎集落で、刈水庵は築80年の大工の棟梁の屋敷をリノベーションしたものだ。1階のショップでは、運営元であるスタジオシロタニがデザインした器のほか、国内外の工芸家たちの作品、世界各地で集められた珍しいデザイン雑貨などを販売している。シンプルで美しく機能的な作品がそろっているので、眺めているだけでも楽しい。2階に上がると、椅子やソファーをゆったり配置した喫茶室がある。窓からは一方に小浜の町並み、もう一方には間近に迫る原生林が見え、時折心地良い風が吹き抜ける。そんな落ち着いた空間のなかで、地元小浜で焙煎したコーヒーやハーブティーなどを楽しめる。昔と今がクロスオーバーした空間で、日常をしばし忘れてリフレッシュできるだろう。なお駐車場はないので、マリンパーク(足湯)の駐車場を利用しよう。
    スタッフやボランティアの手によって、約半年かけて改装された築80年の民家
  • spot 10
    茶房&ギャラリー 速魚川
    ざわめいた日常から切り離されるひとときを
    こんこんと流れる清らかな湧き水、古きよき時代を思わせる空間の美しさ。静かな時間の流れを感じながら味わう地元ならではの名物。町のシンボルである島原城のお膝元には、心温まるおもてなしの気持ちに満ちた店との出合いが待っている。
    江戸時代の町家をリノベーション。店の正面と側面は漆喰壁
  • spot 11
    しまばら火張山花公園
    平成新山を眺めながら花の絶景に包まれる
    春の桜や菜の花に、秋のコスモス。雲仙岳の最高峰・平成新山をバックに鮮やかな花が咲き誇る広大な園内は、思わず写真を撮りたくなる絶景ばかり。心地よい風を感じながら、花畑をのんびりお散歩しよう。
    赤、白、ピンクとカラフルに咲き誇る約500万株のポピー
  • spot 12
    しまばら湧水館 koiカフェゆうすい館
    清らかな湧水で仕立てる素朴な白玉スイーツを
    古くから湧水に恵まれ、「水の都」と呼ばれてきた島原。藩政時代に整備された水路が今なお大切に守られ、町の景観に美しい風情を添えている。この澄んだ水なくしては作れないご当地スイーツも、一緒に召し上がれ。
    かんざらしの手作り体験道場と無料の休憩スポットとして開放されていた「しまばら湧水館」が2021年(令和3)7月にリニューアル
  • spot 13
    島原鉄道 大三東駅
    日本一海に近いフォトジェニックな駅
    有明海にぴたりと寄り添うようにたたずむ島原鉄道「大三東(おおみさき)駅」。空と海の境界線がわからないほど、まぶしいくらいの青が視界いっぱいに広がり、ホームには黄色いハンカチがたなびく。そんな美しい光景を求めて全国から観光客が集まる話題のスポットへ。
    ホームに設置されたベンチも人気の撮影スポット
  • spot 14
    雲のなかカフェ
    雲仙温泉街で最も古い民家のほっこりカフェ
    雲仙でいちばん古い民家で、築140年にもなるというレトロなカフェ。懐かしい畳敷きの部屋は、縁側からの風が心地よく、ついつい長居してしまいそうだ。人気メニューは、テイクアウトも可能な「ジオバーガー」(スタンダードサイズ1000円)。ジオバーガーとは、食材の宝庫である島原半島でとれたおいしい肉や野菜を使用したハンバーガーのことで、この店の自慢は雲仙ポーク100%のパテと、追加で選べる3段階の地獄(激辛)ソース。いぶき地獄味プラス200円、お糸地獄味プラス300円、大叫喚地獄味プラス400円と、それぞれ地獄の名前が付いたチリソースは値段が上がるごとに辛さが増す。大叫喚地獄味はかなりホットで、食べていて汗が噴き出すほど。もう1つの人気メニュー「雲の日替わりカレー」(サラダ付き1000円)は、キーマやバターチキンなど店長のお母さんが真心込めて作る手作りカレー。また、「雲のソフトクリーム」(500円)や「焼き芋ソフト」(700円)、「雲のフロート」(700円)などのデザート類も若い女性を中心に人気だ。
    テイクアウトでも人気の「ジオバーガー」には、地元で人気の「金太洋のみかんジュース」(プラス200円)をセットで
  • spot 15
    かせやカフェ
    雲仙温泉街で人気の絶品手作りパンは早い者勝ち!
    朝9時のオープンと同時に、次から次へとお客さんが来店。雲仙温泉街唯一のベーカリーというだけあり、温泉宿に泊まった観光客も訪れる人気店だ。経営者の高橋さん夫婦が毎朝4時起きで焼き上げたパンは、もっちりと引きの強い生地が特徴。パンの種類は、4種類の粉をブレンドして焼いたやわらかい「ホテル食パン」(1斤330円)やつぶ餡とバターの塩分が絶妙な「あんバターフランス」(193円)、きび砂糖とよつ葉バター、生クリームで作った「アーモンドキャラメル」(193円)、バターとメープルシロップがたっぷりの「どっしりフレンチトースト」(193円)など約30種類。なかでも、蒸した玉子が1個ごろんと入った「雲仙ばくだん」(193円)はこの店の名物だ。また、パンを店内のカフェコーナーでいただくことも可能。木のぬくもりが心地よい広々としたカフェは、ドリンクメニューが豊富で、オープンより13時30分までは、パンとセットでドリンク(コーヒー、紅茶、マンゴージュース、オレンジジュース)132円のサービスもある。ソフトクリーム等もあり、もちろんカフェのみの利用もOK。
    焼きたてのパンをカフェコーナーでいただこう。左上から時計回りに、「あんバターフランス」「クロワッサンサンド」「どっしりフレンチトースト」「雲仙ばくだん」
  • spot 16
    極楽公園
    雲仙の温泉街と湯けむり漂う地獄を見下ろす、絶景公園
    雲仙温泉街の中心部、数十段の石段を登った小高い場所に、2021年(令和3)11月に再整備された極楽公園がある。当初から「地獄なのに極楽?」とユニークな名前も話題になった公園で、今では雲仙地獄を訪れた観光客のほとんどが足を運ぶ新名所になっている。特徴は、なんといってもその眺望のよさ。仁田峠を含む雲仙の山々の美しい稜線が絵画のように広がり、正面にはもくもくと湯けむりが立ち上る雲仙地獄、右手には新湯地区、左手には古湯地区まで雲仙温泉街全体を見渡せる。2020年(令和2)冬に出現したばかりの「いぶき地獄」が間近に見え、大地のエネルギーが伝わってくるようだ。広々とした緑の空間には、2つのあずまやのほか、新湯、古湯それぞれの温泉の歴史を紹介した案内板などが設置されている。案内板には外国人の避暑地として賑わっていた明治時代の雲仙の写真等も掲載されており、今の風景と見比べるのも楽しい。また、公園の下には純金箔の大仏様で有名な満明寺があり、公園の一角にも小さな石仏が並べられている。まさに極楽を訪れたような心安らぐ公園である。
    雲仙地獄全体を見渡せる雲仙の新名所、極楽公園。手前は島原半島の形をくりぬいて温度計を設置したモニュメント
  • spot 17
    グリーンテラス雲仙
    高原リゾート雲仙の一角にあるレストラン
    四季折々の自然が美しい雲仙。その温泉街の一角にある地中海風の瀟洒なレストランが「グリーンテラス雲仙」だ。もともと雲仙は明治の頃から外国人向けの避暑地として栄えていた歴史もあり、洋食が似合う温泉街。メニューを開くと、地元の上質の雲仙牛をぜいたくに使った「雲仙牛のビーフシチュー」(パンorライス付き1930円)や「雲仙牛のオムハヤシ」(1520円)、長崎グルメの「グリーンテラス風オムトルコ」(1730円)、「レモンステーキ」(2450円)などのメニューがずらりと並ぶ。雲仙牛とは長崎和牛の一翼を担う雲仙のブランド牛で、雲仙に生まれ、雲仙で育てられた3等級以上の黒毛和牛のこと。牛肉本来のうまみを蓄えた赤身、軽やかな脂身のバランスが特徴で、じっくりていねいに煮込まれたお肉は、深い味わいとやわらかな食感に驚いてしまう。店舗に隣接するフリースペースのテラスや源泉掛け流しの足湯に座ると、雲仙の美しい自然を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができる。
    雲仙牛はもちろん、とろとろ卵とハヤシソースが絶品の「雲仙牛のオムハヤシ」
  • spot 18
    温泉神社
    島原半島各地にある温泉神社の総本社
    雲仙の「温泉神社(うんぜんじんじゃ)」は、島原半島各地にある温泉神社の総本社で、約1300年前に創建されたという歴史ある神社。普通に読めば「おんせんじんじゃ」なのだが、もともと雲仙という名前は、温泉と書いて「うんぜん」と呼んでいたという歴史から、「温泉神社」は「うんぜんじんじゃ」と読むのが正しい。雲仙岳周辺に4社創建されたことから「温泉四面神」や「温泉四面大明神」と表記され、地元では「おしめんさん」とも呼ばれている。立派な鳥居を抜けて境内に入ると、風格のある社殿がたたずむ。温泉街の中心にあるため、観光客の参拝者も多く、四面宮の御朱印巡りのスタンプ帳(300円)なども販売されている。元寇に武功を挙げた神様を祀ってあることから、昔は兵士たちが弾除け祈願に訪れていたと伝えられ、現在は商売繁盛や交通安全などの神様として親しまれている。境内には「夫婦柿」と呼ばれる恋愛成就や子孫繁栄、家内安全などにご利益があるという密かなパワースポットもあり、柿の木の周りには願いを書いた御札が多数納められている。夫婦柿に願いを託すには神社が定めた作法があるようなので、旅の思い出も兼ねてがんばってお願いしてみては?
    歴史を感じる「温泉神社」の本殿。参道脇に置かれた狛犬もかわいい
  • spot 19
    おしどりの池
    国立公園雲仙の自然に囲まれた湖のほとりで深呼吸
    雲仙市千々石町(ちぢわちょう)の木場の交差点から雲仙に向かって登って行くと、左手に見えてくる23万5000平方メートルの大きな湖。雲仙温泉街の北部に灌漑用のダムとして1968年(昭和43)に造られた人工湖で、別所ダムとも呼ばれる。国立公園雲仙の豊かな自然に囲まれた湖で、湖畔には温泉宿も立っている。1周2.7kmの自然歩道は、軽く運動したい人におすすめのウォーキングコース。通常であれば、10月初旬からは冬鳥のカモ類が渡ってきて3月下旬頃まで観察できるそうだが、残念ながら、湖の名前になっているオシドリは見られないとのこと。昆虫類ではトンボやチョウが多数生息しており、歩きながら珍しいアゲハチョウやギンヤンマに出合うこともある。また、自然歩道の途中には、巨大な岩に彫られた磨崖仏の「大黒天」があり、鳥居なども立てられた神秘的な空間がある。製作された年代や作者は不明だが、雲仙が古くから修験者の聖地として栄えていたことがうかがえる史跡とのこと。ネイチャー&ミステリアスな「おしどりの池」、雲仙のおいしい空気を吸いながら散策してみよう。
    雲仙温泉街の北部にある「おしどりの池」の全景
  • spot 20
    湯の里温泉共同浴場(だんきゅう風呂)
    源泉かけ流し、雲仙温泉街で最も古い共同浴場
    雲仙温泉で最も古い歴史をもつ共同浴場で、常連客も多い「湯の里温泉共同浴場」。ラッキョウの花があちこちにあしらわれたレトロな雰囲気に浸りながら、源泉かけ流しの気持ちのいいお風呂で、ゆったりと体をほぐそう。
    源泉かけ流しの乳白色の湯が気持ちよく、のんびり入浴できる
  • spot 21
    駄菓子屋さん博物館
    昔懐かしいおもちゃや駄菓子が約2000点以上!
    雲仙を散策していると、温泉街のほぼ中央にそびえるとんがり屋根の建物があり、レトロなイラストがかわいい「駄菓子屋さん博物館」の看板が目に入る。店内には50年以上も前の映画のポスターなどがディスプレイされ、昭和の時代にタイムスリップしたような雰囲気だ。興味津々で足を踏み入れると、店いっぱいに駄菓子やメンコ、ブリキのおもちゃ、セルロイドのお面、プラモデル、カードなどが並んでいる。その数、ざっと2000点以上! 小銭で300円ほど持参したら、両手に載らないほどの駄菓子を買える。お客さんのほとんどは観光客。夢中になっているのは子どもだけでなく、若者はもちろん60代、70代のお客さんも多く、ヒーローやアイドルグッズの数々に前に胸を踊らせている。なかには昭和30年代のカードや製造中止になったプラモデル、珍しいおもちゃなどもあるので、もしかしたら思わぬプレミア品に出合えるかもしれない。昔の商品は1点ものが多いので、興味がある人は早めに足を運ぼう。※2階のおもちゃ博物館は2023年11月現在、休館中。
    駄菓子やビニール製の玩具など、昭和にタイムスリップしたような昔懐かしい店内
  • spot 22
    原城跡
    日本史に残る「島原・天草一揆」の主戦場跡
    原城は、島原半島南部に残る肥前有馬氏の城である。1637年(寛永14)に圧政と飢饉をきっかけに勃発した「島原・天草一揆」の舞台として知られ、1938年(昭和13)、国の史跡文化財に指定、2018年(平成30)には世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産に登録された。
    十字架が立つ原城の本丸跡。春には美しい桜が見られる
  • spot 23
    南島原市有馬キリシタン遺産記念館
    歴史価値の高い世界文化遺産の原城跡と日野江城跡のガイダンス施設
    世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である「原城跡(はらじょうあと)」をはじめ、「日野江城跡」や「有馬のセミナリヨ」などの歴史的資料を多数展示。南島原におけるキリスト教の歴史を学ぶことができる。
    南島原におけるキリスト教の歴史と「島原・天草一揆」について学ぶことができる記念館
  • spot 24
    長崎カステラランド
    おいしい!たのしい!うれしい!の詰まったカステラ三昧なスポット
    カステラをテーマにショッピングからグルメやスイーツ、さらには工場見学まで思いっきり楽しめる、人気の立ち寄りスポット。
    大きなカステラの写真の看板が目印
  • spot 25
    カレーライフ
    地元の食材にこだわった、身体が喜ぶスパイスカレーと自家焙煎珈琲の店
    豊かな島原半島の食材とスパイスをかけあわせたスパイスカレーを堪能しよう!
    小浜(おばま)温泉街の中心エリア、開店時間にあわせて看板と旗が出される
  • spot 26
    アイスソルベ専門店アール・サンク・ファミーユ
    カラフルで楽しいアイスソルベで小浜(おばま)を満喫
    雲仙市小浜町の落ち着いた裏通りにお店を構えるアイスソルベ専門店「R CINQ FAMILLE(アール サンク ファミーユ)」。カラフルで種類豊富なフレーバーの「アイスソルベ」を楽しめるお店だ。オーナーの松尾利博さんはパティシエから転身。島原・雲仙・小浜に生きる心やさしい人々の協力とアイデアを得ながら、ワクワクするアイスソルベを作っている。使われる素材は、雲仙産の果物や野菜、牛乳、塩など幅広い。定番メニューである「フルーツミックス」や「小浜の塩キャラメル」、珍しいものでは「島原バナナ」や「五寸人参」など、この土地ならではの素材を使ったものに注目したい。また長く愛され続けられる味作りをモットーに、スパイスなどは極力使わず、季節感や素材のよさをシンプルに引き出して作っている。ほかにもクッキーやフィナンシェ、ガレットブルトンなど焼き菓子もあり、持ち帰りも可能。ドライブ途中に、温泉上がりに、潮風に吹かれながらお気に入りのアイスソルベを楽しもう。
    ラズベリーミルク(左)(350円)フルーツミックス(右)(380円)。思わず写真を撮りたくなるかわいさ
  • spot 27
    オーガニック直売所タネト
    雲仙の大地の恵みを知る季節のオーガニック野菜
    火山大地の豊かな土壌が広がる雲仙。種から野菜を育て収穫する新鮮なオーガニック野菜を販売し、それらを知ること、食べること、感じることで、次の世代へつなげることを目指している注目の直売所。
    国道57号線沿いにあり、黒板を使った看板が目印
  • spot 28
    沖田製菓舗
    温故知新、老舗の味を生かした新しいスタイルのどら焼き専門店
    代々受け継いだ和菓子職人の技がキラリと光るあんこと生地のコンビネーション。\ふんわり。しっとり。もっちり。自慢のあんこを挟んだ小ぶりなどら焼きで至福の時間を過ごそう。
    竹を使用した柵に囲まれた落ち着いた外観。「おきた」と書かれた看板が目印
  • spot 29
    脇浜温泉浴場
    熱量日本一!レトロな温泉でのんびりリラックス
    雲仙市小浜温泉街の北部エリアに位置する「脇浜温泉浴場」。1937年(昭和12)創業の古きよき昭和の面影を残した浴場だ。長崎県のまちづくり景観資産にも指定された木造の建物は、一歩足を踏み入れるとタイムスリップしたような懐かしさ。入り口にはレトロな番台があり、入浴方法を伝える「浴客心得」と「温泉成分」の説明書きは旧仮名使いの物がそのまま飾られ時代を感じさせる。また高い天井の脱衣所には、創業当時から使用されている木製ロッカーがあり、現役として活躍中だ。浴室に入ると大きな窓があり、明るく開放的な空間となっている。日本一の熱量を誇る小浜温泉。源泉温度が105℃とかなり高いため加水して温度を調節している。一度湯船に浸かるとそのお湯のやわらかさに驚く。泉質は「ナトリウム塩化物泉」。湯冷めしにくく、湯上がりのベタつきもほとんどない。身体の芯までしっかり温まることができるため、長く通う地元の常連客のみならず、遠方のファンも多いんだとか。地元の人の笑い声が響く、アットホームな温泉でホッと癒やされたい。
    藤棚は毎年ゴールデンウィーク前後に見頃を迎える
  • spot 30
    波の湯茜
    小浜一!海に近い露天風呂で波の音とともに癒やされよう
    雲仙市小浜町(おばまちょう)にある、橘湾に面した海上露天風呂が自慢の「波の湯 茜」。小浜温泉街のなかでも最も海に近い貸切露天風呂が人気の温泉だ。温泉かけ流しのお湯は塩化ナトリウム泉。湯冷めしにくく、身体の芯までポカポカに。満潮時には海面との差がなんと20cmほどになるそうで、まるで海と湯船が一体化したかのような感覚で入浴を楽しめる。また貸切風呂なので周りを気にせず、広々とした露天風呂でゆったりと過ごせるのもうれしい。おすすめの時間帯は海に太陽が沈む夕暮れどき。空も海も茜色に染まる瞬間は、忘れられない思い出になること間違いなし。入浴には事前に電話予約が必要で、悪天候や大潮、満潮時などは安全を確保するため利用できないこともあるそうだ。また隣接する「ORANGE GELATO」(オレンジジェラート)では、長崎県内や島原半島内で採れた新鮮な食材を使用した本格ジェラートを楽しめる。お風呂上がりの身体を整えるのにうってつけだ。
    海に面した見晴らしのよさが人気
  • spot 31
    湯宿蒸気家
    自由自在、お好みの素材で作る蒸し釜料理体験
    宿や温泉はもちろん、新しい雲仙・小浜エリアの楽しみ方を提案している「湯宿 蒸気家」。なれ親しんだ「家」のようなリラックスした空間で温泉や蒸し釜料理を楽しもう。
    ツバメの描かれた暖簾が目印、軒先には毎年ツバメが巣をつくりに帰ってくるそうだ
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旅のヒント

  1. その1

    島原城のチケットは、天守閣、西望記念館、観光復興記念館の3館共通となっている。天守閣以外のスポットも見学してみると良いだろう。

  2. その2

    雲仙温泉周辺には雲仙地獄などの観光スポットが多く、ファミリー向け。小浜温泉は海沿いにあるので、ドライブしながら海産物のグルメスポットに立ち寄るのが楽しい。

  3. その3

    島原半島は一周約100km。車なら3時間あれば一周できてしまう。見どころや食事処に立ち寄りながらのんびり巡るのにいいサイズだ。バイクや自転車でまわる人も多い。

  4. その4

    熊本県長洲町と雲仙市の多比良港の間を有明フェリーが、熊本市と島原市の島原港の間を九商フェリーが結んでおり、船でのアクセスも可能。

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