高知

四万十川・足摺

SHIMANTO RIVER / ASHIZURI

アクティビティやグルメも充実。手つかずの自然が残された高知県屈指の観光エリア

高知県西部、四国の西南端に位置するエリア。四万十川、足摺岬、竜串、柏島など高知県屈指の観光スポットが多く集まる。「日本最後の清流」として有名な四万十川は、高知県中西部を逆S字を描くように大きく蛇行しながら無数の支流を集め、四万十市から太平洋に注ぎ込む。初夏にはホタルが乱舞し、77種類のトンボを見ることができるなど、きれいな水や空気がある場所ならではの生き物も豊か。「日本の秘境100選」や「名水百選」にも選ばれている。四国最南端にある足摺岬は、断崖絶壁から太平洋が一望できる人気のスポット。四国の最果てといわれるだけあって行きやすい場所ではないが、亜熱帯の島に来たような自然に圧倒されるはず。足摺半島は奇岩が多く見られる地域でもあり、「唐人駄場遺跡巨石群」や「竜串海域公園」はSF映画の世界に迷い込んだような不思議な景観が楽しめる。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    四万十川
    大きく蛇行しながらゆるやかに流れる「日本最後の清流」
    全長196kmを悠々と流れる西日本最長の川。周りに人工物が見えない大自然のなかを流れる川には日本の原風景を思わせる里山の景色が残されている。観光の中心は中下流域で、沈下橋などの見どころやリバーアクティビティが充実している。
    「学童の渡し展望台」から眺める四万十川
  • spot 02
    沈下橋
    四万十川の代名詞にもなっている欄干のない橋
    沈下橋は川が増水したときに水面下に沈む欄干のない橋で、四万十川の風景に欠かせない。潜水橋、もぐり橋、沈み橋など、名前を変えて全国に散在しているが、四万十川は数が多く有名だ。地元住民の生活道のため車1台が通る幅はあるが、意外と高さがあるので、歩いて渡るにもちょっと怖い。有名なものでは、最下流にあって最長の「佐田(さだ)沈下橋」。四万十市街地から訪れやすく、ドラマの撮影にも使われた。映画『釣りバカ日誌14』に登場する「勝間(かつま)沈下橋」は橋脚が3本ある珍しい橋で、手前に広々とした河原があってのんびりできる。中流域に架かる「岩間(いわま)沈下橋」は、四万十川のイメージ風景にたびたび選ばれている橋で、川が大きく蛇行するポイントに架かっていて、短い橋ながら見ごたえ十分だ。これらの橋の近くには駐車場が設置されている。ほかにも、予土線と並行して架かる橋や、最古の沈下橋など、魅力ある橋は多数。四万十川には60余りの沈下橋が確認されているが、高知県が1998年(平成10)に策定した「四万十川沈下橋保存方針」では、本流22橋と支流26橋の合計48橋の沈下橋が生活文化遺産としての保存対象になっている。
    岩間沈下橋は全長120m、普通車の通行も可能
  • spot 03
    屋形船四万十の碧
    屋形船でのんびり四万十川クルーズ
    うなぎや鮎などの四万十グルメを味わいながら、のんびりクルーズを楽しめる屋形船。四万十川下流の大きく蛇行した流れに乗って、2つの沈下橋(三里沈下橋、佐田沈下橋)の間を約1時間かけて往復。畳敷きの船内で風や水音を感じながら、民家や道路がほとんど見えない大自然の風景を満喫できる。四万十市街地から三里の乗り場までは、国道441号を車で約20分。定番の「ふらっと堪能コース」は1時間おきに運航しており、空きがあれば予約なしで乗ることができるが、観光シーズンには混み合うこともあるので予約が確実。前日12時までに予約しておけば、船内での食事も楽しめる。人数が多ければ、船上でうなぎや鮎の炭火焼を味わうこともできる貸切コースがおすすめ。ほかにも季節限定の川遊び付きのコースや、伝統漁法を見られるコースもある。
    窓が大きく明るい船内
  • spot 04
    観光列車しまんトロッコ
    貨車を改造したトロッコに乗って川沿いを走る鉄道の旅
    高知県西部を流れる四万十川に沿うように走るJR予土線では、休日を中心に開放感あふれるトロッコ列車が運行する。ガイドによる沿線案内や、地元特産品の車内販売など楽しみもいっぱいだ。
    緑の山に映える鮮やかな山吹色がトレードカラー
  • spot 05
    足摺岬
    太平洋に突き出した四国最南端にある半島
    水平線のアーチを見られ、地球の丸さを実感できる景勝地。高さ80mの断崖絶壁から太平洋を一望でき、270度以上の大パノラマを楽しめる展望台のほかにも、遊歩道沿いに絶景ポイントが点在している。
    岬の突端に立つ白亜の灯台がシンボル
  • spot 06
    足摺岬灯台
    四国最南端の岬に立つ白亜のロケット形灯台
    遊歩道になっているツバキのトンネルを抜けると現れる、スラリとした白い灯台は紺碧の空と緑のシュロに彩られて南国ムード満点。足摺岬の断崖に立つ日本最大級の灯台で、高さ18m、光度46万カンデラ、光達距離38km。1914年(大正3)に初点灯して以来、沖を行き交う船の安全を見守っているが、現在のロケット形になったのは1960年(昭和35)。当初は白亜の八角形だったが、第二次世界大戦で被害を受けたため、世界平和の願いを込めてロケット形に改修された。モダンなデザイン灯台では唯一「日本の灯台50選」に選ばれている。灯台内部に入ることはできないが、南側の展望スペースからは、太平洋の大パノラマを楽しめる。灯台下の園地には小説『足摺岬』で知られる作家田宮虎彦(たみやとらひこ)の文学碑が立ち、「砕け散る荒波の飛沫が崖肌の巨巌いちめんに雨のように降りそそいでいた」という一文が刻まれている。
    周辺は足摺宇和海国立公園に指定されている
  • spot 07
    白山洞門
    想像以上に巨大!間近に体感できる日本最大級の花崗岩の海食洞
    足摺岬の先端にある日本最大規模の海食洞。荒波が削り取った花崗岩のトンネルは、高さ16m、幅17m、奥行15mで、今も轟音とともに岩穴をくぐり抜けて荒波が打ち寄せる。真下まで近づける遊歩道が整備され、想像を遥かに超える圧倒的な自然の力を感じることができる。
    大聖堂のように波の音が響く洞門の中
  • spot 08
    唐人駄場遺跡巨石群
    太古の巨石文明の伝説が残る足摺岬のパワースポット
    四国南西端にある足摺岬の山中に、高さ4-7mもの巨岩が林立する場所がある。縄文時代初期から弥生時代にかけての石器や土器片が数多く出土し、一帯にはストーンサークルと思われる巨石の配列も見られることから、古代の巨石文明の名残ではないかといわれている。
    中央に飛び出した細長い岩は真南の方角を指している
  • spot 09
    ジョン万次郎資料館
    日本の国際化に貢献したジョン万次郎のドラマチックな生涯に迫る
    足摺岬に銅像が立つジョン万次郎の生涯や功績について展示する資料館。プロジェクションマッピングや写真を撮れるトリックアートなど、楽しめる仕掛けや工夫がいっぱいだ。
    2018年(平成30)にリニューアルされた資料館
  • spot 10
    竜串海域公園
    「地質の博物館」とも呼ばれる奇岩の連なる景勝地
    足摺宇和海国立公園内にある竜串湾は、1970年(昭和45)に初めての海中公園(現・海域公園)に指定された。亜熱帯のような海中景観を楽しむことができ、なかでもシコロサンゴの群落地は国内最大。竜串海岸や見残し海岸は、奇岩の連なる景勝地として知られる。
    竜串海岸遊歩道にある、竹のように見える奇岩「大竹小竹」
  • spot 11
    竜串観光汽船
    国内最大のシコロサンゴ群が見られるグラスボート
    陸路では近づけない「見残し海岸」へ往復するグラスボートのひとつで、船底に大きなガラス窓が設けられ、サンゴのカラフルな海の中を気軽にのぞき見ることができる。見残し湾は天然記念物に指定されている国内最大のシコロサンゴの群生地で、その間を色とりどりの熱帯魚が泳ぐ竜宮城の世界。ガイドの音声が流れるほか、長年、海に潜ってサンゴの保護活動に取り組んできた船長みずからがその案内をしてくれる。1人から乗船可能で定員は50人。8時半から15時50分までの間、40分間隔で定期運航する。行きはテーブルサンゴとシコロサンゴの群落地2か所に立ち寄り、見残し海岸まで約20分の航海。見残し海岸を自由に散策したあと、帰りは約10分で竜串港に戻る。
    海域公園内の海は透明度が高く、海底までよく見える
  • spot 12
    足摺海底館
    黒潮の海中世界を楽しめる中四国地方唯一の海中展望塔
    全国に6つある海中展望塔の1つで、1972年(昭和47)にオープン。足摺宇和海国立公園内にあって、日本で初めて海中公園に指定された竜串・見残しエリアの赤いシンボルだ。塔内の螺旋階段を7m下りた先の展望室には、直径60cmの強化ガラスを2枚重ねた丸窓が16個あり、ここから黒潮に育まれたサンゴや多くの魚を間近に観察できる。入り口には透明度の表示があり、海が荒れていても透明度が高ければ、波に揉まれる魚が見られておもしろい。天然の水族館なので海中の景色は刻々と変化。潮の流れの速さにも驚く。美しい色の熱帯魚やのんびり泳ぐハリセンボンなどのほか、季節によってイワシやキビナゴなどの大きな群れで移動する魚たちも見られ、運が良ければ小さな魚の群れを目当てにやってくるブリやイカに出合えることも。
    赤い十字の建物が目印
  • spot 13
    道の駅四万十とおわ
    四万十川のおいしいものが集まった道の駅
    四万十川の中流域にある地産地消の道の駅。清流の美しい景色を眺めながら、川の幸を使った料理が楽しめるほか、地元栗やお茶を使ったスイーツも絶品。購入できる特産品も盛りだくさんだ。
    四万十川沿いにあり、川側にはベンチを設置。穏やかな景色を眺め、すがすがしい空気を吸いながらのんびりできる
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旅のヒント

  1. その1

    公共交通機関で四万十川下流域へ行くには、高知駅からJR土讃線で四万十市中村駅まで特急で約1時間45分。中村駅からは、バスやタクシー、レンタカー、レンタサイクルで観光できる。

  2. その2

    高知市から四万十市まで車で行く場合、高知自動車道と国道56号経由で約2時間。四万十市中村駅から四万十川下流域の佐田沈下橋までは車で約15分。

  3. その3

    12-2月を除く、土・日曜、祝日やゴールデンウィーク、夏休み、春休みには、沈下橋などの四万十川の観光スポットを効率良く巡る「四万十川バス」が運行。半日プランや丸一日コースなどがある。

  4. その4

    ゴールデンウィーク、夏休み、冬休み、春休みには、四万十市街から佐田沈下橋を巡回する「循環周遊バス」が1日ワンコイン(500円)乗り降り自由で便利。

  5. その5

    高知市から足摺岬までは高知自動車道と国道56号経由で約2時間50分。

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