京都

太秦・花園

UZUMASA / HANAZONO

映画のまち・太秦でアートの世界を巡り、花園の大寺院で禅の心に触れる

かつて「日本のハリウッド」として、大変なにぎわいをみせた太秦。当時は撮影所が立ち並び、多くの映画人が行き交う場所であった。現在でも2つの撮影所で、映画やドラマが制作される。そのうちのひとつ東映京都撮影所には、東映太秦映画村が併設され、ときに実際の撮影シーンを見ることができる。また、「日本のハリウッド」の面影は今も街のいたるところに残り、「キネマストリート」の通称で親しまれる大映通り商店街や、映画の神様を祀る三吉稲荷神社など、映画好きの聖地にもなっている。太秦から一歩足を延ばした花園の地には、46もの塔頭を有する禅寺・妙心寺がある。坐禅体験や写経体験など、気軽に禅の心に触れるプログラムが用意されているので、臨済宗妙心寺派の大本山でぜひ、自分と向き合う時間を大切にしてみて。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    広隆寺
    やわらかな微笑みをたたえた弥勒菩薩のおわす寺
    平安京の遷都より遥か昔に、古代豪族・秦氏が定住した太秦(うずまさ)に創建された広隆寺。国宝の弥勒菩薩像が安置され、その優美な姿は飛鳥時代から信仰の対象であるとともに現在も人々をひきつけてやまない。
    重厚感のある仁王門
  • spot 02
    東映太秦映画村
    江戸時代にタイムスリップ!? 世代を超えて夢中になれる映画の世界
    日本で初めて時代劇の撮影を見学できる施設としてオープンした東映太秦映画村。修学旅行で足を運んだという人も多いが、実は子どもだけでなく大人も楽しめる仕掛けがたっぷりと隠されている今注目のスポットだ。
    二条城の東大手門をモデルにした東映城大手門
  • spot 03
    大映通り商店街
    昔懐かしいキネマの世界をたっぷりと味わえる商店街
    映画のまち・太秦。映画好きがこぞって足を運ぶエリアだが、なかでもとりわけ聖地として親しまれるのが大映通り商店街だ。太秦に数々の撮影所が立ち並び「日本のハリウッド」として賑わった当時、そのなかでも一時代を築いた大映(だいえい)京都撮影所とともに発展した商店街で、撮影所閉鎖後もその名を守り続けてきた。街灯や道路にはさりげなく映画をモチーフした意匠が用いられ、映画好きの心をぎゅっとつかむ演出がなされている。また商店街には三吉稲荷神社があり、境内には日本映画の父・マキノ省三の顕彰碑も立つ。多くの俳優たちもお参りに訪れ、絵馬を残していく方も。また商店街のなかほどには「うずキネマ館 キネマキッチン」があり、貴重な年代物の映写機や、映画雑誌、実際に撮影の際に使われた台本など、映画にまつわる資料がそろう。もちろんカフェ使いもできるので、映画の香りに包まれながらゆったりとした時間を過ごしてみるのもおすすめ。
    コミュニティースペースでもある「うずキネマ館 キネマキッチン」
  • spot 04
    妙心寺
    狩野探幽筆の雲龍図が圧巻! 46の塔頭を擁する禅寺
    日本をはじめ世界各地に3400余りの末寺が控える、臨済宗妙心寺派大本山・妙心寺。東京ドーム7個分!という広大な敷地に46もの塔頭が立ち並ぶ。天才絵師・狩野探幽によるダイナミックな雲龍図は必見だ。
    狩野探幽が約8年の歳月をかけて描いた法堂の雲龍図
  • spot 05
    退蔵院
    水琴窟の澄んだ音色と四季の彩り豊かな庭園を愛でる
    46ある妙心寺の塔頭のひとつで、朱塗りの三門の西隣に位置する退蔵院。創建は1404年(応永11)、妙心寺第3世・無因宗因禅師を崇敬した波多野出雲守重通が建立。室町時代の絵師・狩野元信が作庭した枯山水の名園「元信の庭」や、約3300平方メートルの広さを誇る池泉回遊式庭園「余香苑(よこうえん)」が見どころ。余香苑は「昭和の小堀遠州」と称された中根金作によるもの。門をくぐった途端、しだれ桜が目に飛び込んでくる春が最も華やかだが、四季折々に色彩豊かな名園だ。一角には江戸時代の水琴窟があり、澄んだ音色が心を鎮めてくれる。退蔵院が所蔵する文化財で特に有名なのは、画僧・如拙による水墨画『瓢鮎図(ひょうねんず)』。室町幕府4代将軍・足利義持が投げかけた「瓢簞で鯰(なまず)を押さえとることができるか」という問いに対し、京都五山の31人の禅僧が頭をひねって答えを示す。その禅問答を絵と文字で表現した珍しい作品で、如拙の最高傑作。国宝に指定されている。
    通年公開の退蔵院は見どころ多数。こちらは昭和の名庭・余香苑
  • spot 06
    法金剛院
    極楽浄土が目の前に出現、四季折々の花が咲き継ぐ「花の寺」
    古来、天皇や貴族が離宮や別荘を造営した「花園」の地に建つ法金剛院。四季折々に豊かな色彩が移ろう「花の寺」として名高い。夏の朝、池の水面とほとりを覆い尽くす清らかなハスの花も必見だ。
    丸太町通沿いに構える表門
  • spot 07
    梅宮大社
    奈良時代より梅の花咲く社に祀られる酒造りの神
    京都の西を流れる桂川。その東岸に鎮座する梅宮(うめのみや)大社は、文字どおり梅をはじめ四季折々の花で彩られる庭園に囲まれる古社。酒の神として、また子授け・安産の神として、今も信仰を集める。
    楼上に酒樽がずらりと並ぶ随身門(ずいしんもん)
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    東映太秦映画村は、季節によっては夜に開催するイベントも行っている。ふだんは足を踏み入れることができない夜の映画村を楽しめるので、ぜひチェックしてみて。

  2. その2

    妙心寺の塔頭寺院は、特別公開の際しか拝観できない寺院も多いので、お出かけ前に確認をしておこう。

  3. その3

    嵐電を使えば、人気の観光地・嵐山へのアクセスも便利。

  4. その4

    ハスの名所として知られる法金剛院へは、朝早めの拝観がおすすめ。

recommend spot

関連記事

記事一覧

京都のその他のエリア

+ -
back
open

太秦・花園エリア