京都

金閣寺周辺

AROUND KINKAKU-JI TEMPLE

絢爛豪華な金閣寺を筆頭に、足利将軍ゆかりの地を巡る

京都のなかでも屈指の人気観光スポットである、世界遺産・金閣寺。室町幕府3代将軍・足利義満によって建てられたきらびやかなお堂に、多くの人が魅了されてきた。実は足利将軍にゆかりがあるのは、この金閣寺だけではない。同じく世界遺産の龍安寺は足利将軍に仕えた細川勝元によって創建され、また、等持院は足利家の菩提寺でもある。エリア全体として足利家の気配を感じられる場所だ。金閣寺と龍安寺、そして仁和寺の3つの世界遺産は「きぬかけの路」と呼ばれる2.5kmほどの散策道で結ばれていて、ゆっくりと歩いて巡ることができる。周辺には美術館やギャラリー、カフェなどが点在するので、金閣寺からいちばん西側の仁和寺まで、一日かけて楽しむのもおすすめだ。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    金閣寺 (鹿苑寺)
    義満の栄華の象徴、黄金に輝く華麗なる楼閣
    深い緑の樹木に包まれて絢爛豪華に輝くのは、足利義満の権力の象徴ともいわれる舎利殿の金閣。通称の寺名にもなった金閣のほかにも、点在する室町時代の文化や面影の片鱗を味わうことができる。
     
  • spot 02
    龍安寺
    謎に満ちた石庭を眺めながら、禅の心に触れてみる
    きぬかけの路に並ぶ、3つの世界遺産のうちのひとつ、龍安寺。金閣寺と仁和寺の真ん中に位置する禅寺だ。有名な枯山水庭園は、日本のみならず世界中の人々を魅了する。石庭と対峙しながら、禅の精神に心を寄せてみよう。
    「虎の子渡しの庭」とも呼ばれる石庭
  • spot 03
    仁和寺
    「御室御所」として知られる、天皇家ゆかりの格式高い門跡寺院
    3つの世界遺産をつなぐ、きぬかけの路。そのいちばん西側に、かつて「御室御所(おむろごしょ)」とも呼ばれた仁和寺がある。春には桜の名所として知られる仁和寺の広々とした境内をゆっくりと拝観してみよう。
    仁和寺の五重塔は、各層の幅にあまり差が見られないのが特徴
  • spot 04
    御室八十八ヶ所霊場
    京都で1日お遍路を! 仁和寺の成就山でご利益巡り
    天皇や皇族が歴代門跡(住職)を務めてきた仁和寺(にんなじ)。その境内にある成就山(じょうじゅざん)には八十八のお堂が点在する。こちらは、四国八十八ヶ所の写しである札所で、およそ3kmの山道を巡ってお参りをすれば、京都にいながら、わずか2-3時間で四国八十八ヶ所霊場巡礼と同じご利益を得ることができる。その始まりは、1827年(文政10)のこと。四国八十八ヶ所へのお参りが困難であったことから、当時の門跡であった済仁法親王により、四国八十八ヶ所霊場のお砂を持ち帰って成就山に埋め、その上にお堂を建てたのが始まり。自由にお参りすることもできるが、年に8回程度、スタンプを押しながら巡拝する「八十八ヶ所ウォーク」が実施されているので、まずはそちらに参加するのもおすすめだ。仁和寺では、御室八十八ヶ所霊場の御朱印も授与しているので、そちらもぜひ手にしてみて。
    山頂付近からは絶景を楽しめ、気分をリフレッシュできる
  • spot 05
    きぬかけの路
    3つの世界遺産をつなぐ、ゆるりとした散策道
    17もの世界遺産を誇る京都。そのうちの3つは、きぬかけの路と呼ばれる散策道でつながっている。1日かけて3か所をゆっくりと拝観するのもおすすめだ。散策道を歩きながら、世界遺産巡りを楽しもう。
    中央奥に見えるのが衣笠山
  • spot 06
    京都府立堂本印象美術館
    展示作品から建物の内装まで! 堂本印象のセンスが光る美術館
    大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象。印象の類い希なるセンスをいたるところに散りばめたのが、京都府立堂本印象美術館だ。マルチな才能が詰まった空間でゆったりとした時間を過ごそう。
    美術館のシンボルともなっているガラス装飾『蒐核(しゅうかく)』
  • spot 07
    等持院
    衣笠山の麓にたたずむ室町幕府歴代将軍の菩提寺
    室町幕府を開いた足利尊氏が、衣笠山の南のふもとに開いた等持院。平安貴族にも愛された衣笠の地で、現代につながる日本の文化をはぐくんだ将軍たちを弔うかのように、庭園は四季を通じて多様な花に彩られる。
    芙蓉池越しに方丈(本堂)を望む (写真提供:等持院)
  • spot 08
    平野神社
    春には約400本の桜が咲き誇る、平安時代から続く古き社
    京都随一の桜の名所として名高い平野神社。平安京遷都の際に平野の地に遷された、歴史ある神社だ。多様な桜を楽しめる平野神社をお参りして、ご利益をたっぷりいただこう。
    本殿は平野造とも呼ばれる、1624-1644年(寛永年間)の建築
  • spot 09
    笹屋昌園
    素材と手づくりにこだわった和菓子を生み出し続ける老舗和菓子店
    世界遺産・龍安寺(りょうあんじ)のほど近くで、ていねいな和菓子づくりを続ける「笹屋昌園(ささやしょうえん)」。名物の本わらび餅「極み」は、そのおいしさからお取り寄せでも人気の高い一品だ。
    奥に長い、京都らしい造りの店内
  • spot 10
    退蔵院
    水琴窟の澄んだ音色と四季の彩り豊かな庭園を愛でる
    46ある妙心寺の塔頭のひとつで、朱塗りの三門の西隣に位置する退蔵院。創建は1404年(応永11)、妙心寺第3世・無因宗因禅師を崇敬した波多野出雲守重通が建立。室町時代の絵師・狩野元信が作庭した枯山水の名園「元信の庭」や、約3300平方メートルの広さを誇る池泉回遊式庭園「余香苑(よこうえん)」が見どころ。余香苑は「昭和の小堀遠州」と称された中根金作によるもの。門をくぐった途端、しだれ桜が目に飛び込んでくる春が最も華やかだが、四季折々に色彩豊かな名園だ。一角には江戸時代の水琴窟があり、澄んだ音色が心を鎮めてくれる。退蔵院が所蔵する文化財で特に有名なのは、画僧・如拙による水墨画『瓢鮎図(ひょうねんず)』。室町幕府4代将軍・足利義持が投げかけた「瓢簞で鯰(なまず)を押さえとることができるか」という問いに対し、京都五山の31人の禅僧が頭をひねって答えを示す。その禅問答を絵と文字で表現した珍しい作品で、如拙の最高傑作。国宝に指定されている。
    通年公開の退蔵院は見どころ多数。こちらは昭和の名庭・余香苑
  • spot 11
    桂春院
    ストーリーのある4つの庭と狩野山雪の障壁画
    織田信長の孫である津田秀則が創建した見性院を、1632年(寛永9)に秀吉や家康に仕えた石河貞政が父の50回忌のため桂春院に改めたことに始まる。見どころは方丈と書院を囲む4つの庭。最初に出合う「清浄の庭」は直立した巨岩から滝が流れ落ち、そこから渓流が流れ行く様を表す。その流れに誘われた先には「侘の庭」。小堀遠州の弟子にあたる玉淵坊(ぎょくえんぼう)の作庭とされ、紅葉の大木が包みこんでくれる美しい苔庭だ。深い緑の木々に囲まれ、聞こえるのは鳥のさえずりだけ。いつまでもここにずっといたくなる思いに駆られる。その小さな門の向こうには「思惟の庭」が広がる。飛び石は十六羅漢を表し、ここが寺院で修行の場であることを思い出させてくれる。最後は「真如の庭」。方丈の南側の崖をツツジの大刈込で覆い、植込みの向こうからは紅葉の大木が枝葉を伸ばす。つまり、「清浄の庭」で心を清め、「侘の庭」を眺めながらお茶でも一服どうぞ、そのあとは「思惟の庭」で修行をして、「真如の庭」で悟りを開いてくださいね、という一連のメッセージがある庭なのだ。また方丈を飾る狩野山雪の障壁画も必見。
    妙心寺山内で通年公開している数少ない塔頭のひとつ
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    金閣寺へはバスが便利。京都駅からは市バス205番に乗車し、金閣寺前停留所で下車しよう。

  2. その2

    平野神社や仁和寺は桜の名所。平野神社には、早咲きから遅咲きまでさまざまな品種がそろう。仁和寺は遅咲きの御室桜が有名。

  3. その3

    御室八十八ヶ所霊場は、2-3時間かけて巡る山道。途中険しい道もあるので、スニーカーなど歩きやすい靴でお参りしよう。

  4. その4

    龍安寺、仁和寺、等持院へは嵐電がおすすめ。それぞれ最寄りの駅があるので、目的に合わせて乗り降りする駅をセレクトしよう。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

京都のその他のエリア

+ -
back
open

金閣寺周辺エリア