滋賀

湖北・長浜

KOHOKU / NAGAHAMA

霊峰・伊吹山を擁する湖北でノスタルジック散歩

長浜市と米原市を合わせた湖北エリアは、『古事記』や『日本書紀』にも綴られた霊峰・伊吹山のふもとに広がる。このエリアで最も人気が高いのは、元銀行の建物を再生した「黒壁ガラス館」を中心とする「黒壁スクエア」。ノスタルジックな街並みを歩きながらガラス製品のショッピングやガラス工芸体験を楽しめるだけでなく、「しっぽくうどん」や「焼鯖そうめん」、「びわます寿司」などのご当地グルメも充実している。『平家物語』にも登場した、神の宿るパワースポット・竹生島もこのエリアだ。長浜は、戦乱の世を超え地域の人に守り継がれてきた観音像が今も多く残ることから「観音の里」とも呼ばれており、特に正面のみならず全方位から拝める「渡岸寺観音堂 向源寺」の国宝・十一面観音立像は必見。湖北エリアは国内有数の豪雪地帯でもあり、長浜市は近畿以西で唯一国の「特別豪雪地帯」に指定されるほど。清浄さが際立つ白銀の世界を求め、あえて冬に訪れるのも乙なものだ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    黒壁スクエア
    ノスタルジックな町でガラスアートやご当地グルメを探訪
    元銀行の建物をメインに、クラシカルな建物を生かした「黒壁スクエア」。ノスタルジックな町並みを歩きながらガラス製品のショッピングやガラス工芸体験、ご当地グルメも楽しめる滋賀県屈指の人気エリアだ。
    大手門通りを挟み、向かって左手が黒壁ガラス館、右手前が黒壁AMISU
  • spot 02
    黒壁1號館 黒壁ガラス館
    元銀行のレトロな空間で国内外のガラスアートに出合う
    黒壁に窓枠の白がモダンな印象の「黒壁一號館 黒壁ガラス館」は、黒壁スクエアの中核をなすスポット。2021年(令和3)春に耐震工事が完了し、美しい黒壁がよみがえった。まず見ておきたいのは、表の扉や受付窓口など銀行だった当時から残る重厚な空間。繊細な木組みで亀甲模様に仕立てた天井や、階段の彫刻など明治時代の職人技が光る細部の造りも見逃せない。ガラス製品は、1階フロアは子どもも喜ぶ小物や女性向けのアクセサリー、黒壁の工房直送のものから国内外のものまで多彩な品ぞろえ。2階はヴェネツィア、ボヘミア、ドイツ、オーストリアなどスタッフが直接買いつけた各国のガラス製品を展示販売している。
    吹き抜けになった1階フロア。ガラスのシャンデリアはイタリア製
  • spot 03
    黒壁5號館 黒壁AMISU
    地元長浜や滋賀県産の食材&雑貨のセレクトショップ
    琵琶湖と四方を囲む山々の自然とが育む豊かな風土から生まれた、滋賀県産の食材や雑貨を集めたセレクトショップ。店名の「AMISU」とはオリジナルの言葉で「見立て」を意味するという。「AMISU」に湖国の恵みを届ける県内の生産者は次第に増え、現在は約100人に及ぶ。最澄にゆかりをもつ日本最古級の茶産地・朝宮のお茶や湖魚の佃煮、近江牛のカレー、清らかな水で栽培された長浜のお米、日本酒や長浜の地ビールなど日々の食卓やおやつの時間に楽しみをもたらしてくれる食材がずらり。滋賀県発祥の飛び出し坊や「とび太」くんや、琵琶湖をモチーフにしたアイテム、淡水真珠「琵琶パール」のアクセサリーにも注目。「琵琶パール」は、手軽な輸入真珠や琵琶湖の環境の変化で一時途絶えかけたものの近年復活し、1粒1粒異なるかたちや上品な光沢が人気を集めている。店内に並ぶ商品は、パッケージデザインにも工夫が凝らされており、お土産や贈りものに喜ばれる品ぞろえとなっている。
    広々とした店内に地元長浜をはじめ、滋賀県の特産品が並ぶ
  • spot 04
    京極寿司
    生息するのは琵琶湖だけ! 極上のビワマスを寿司で味わう
    ビワマス、ニゴロブナ、ホンモロコ、イサザ、ゴリ、小鮎、スジエビ、ハス。琵琶湖で獲れるこれらの魚介を総称し「琵琶湖八珍」と呼ぶ。ニゴロブナの鮒寿司、小鮎やモロコを甘辛く炊いた佃煮は知る人も多い滋賀の郷土料理だが、琵琶湖だけに生息する固有種のビワマスもおすすめ。サケ科なので見た目も味わいもサーモンに似ているが、脂の乗りがさっぱりとしている。ビワマス料理を味わいたいなら、黒壁スクエアの近所にある創業60余年の京極寿司へ足を運ぶといい。酢締めやヅケなど新鮮な魚にひと仕事加える「江戸前」と、箱寿司や棒寿司を主とする「関西」流、それぞれの伝統を大切にしながらも昇華させた寿司を味わえると評判だ。新鮮な生鯖にこだわった鯖棒寿司が看板だが、10年ほど前の登場以来人気上昇中なのが、甘酢で軽く締めたビワマスを、ひと手間かけたシャリに載せた箱寿司「びわます寿司」だ。テイクアウトする場合は保存性を高めるため笹の葉で1つずつ包んでくれるのだが、笹の香りが寿司に移り、店内でいただくのとはまた異なる風味を楽しめる。
    「びわます寿司」1人前(6切)2160円
  • spot 05
    翼果楼
    農家に嫁いだ娘への親心から生まれた、長浜の郷土料理
    焼鯖とそうめんを炊き合わせた、長浜の郷土料理「焼鯖そうめん」。ルーツは、農家に嫁いだ娘のもとへ、田植えの季節に父母から焼鯖を届ける「五月見舞い」の風習だ。その焼鯖とそうめんで手早く作れる焼鯖そうめんがいつしか郷土料理として根差していった。素朴な家庭料理である一方、「曳山まつり」の客をもてなすハレの日のごちそうという側面もあったという。今では5軒ほどの店が焼鯖そうめんを提供しているが、料理店としての元祖は、黒壁スクエアのすぐそばにある「翼果楼」。こちらでは、福井の小浜から仕入れた肉厚な鯖を香ばしく焼き、余分な脂を落としてから醤油ベースの甘辛いタレでじっくり煮込んでいる。そうめんは、鯖の煮汁に浸すことでうまみを染み込ませている。
    「焼鯖そうめん」950円。柚子七味や山椒をかけて味の変化も楽しめる
  • spot 06
    茂美志や
    とろりとしたあんかけ仕立ての長浜名物グルメ
    椎茸やかまぼこなどの具が入ったうどん「しっぽく」にとろみをつけてあんかけ仕立てにした「のっぺいうどん」。かつては大阪や京都でも食されていたというが、いつしか長浜特有の名物グルメとして定着した。冬は雪が多く寒さが身にこたえることから、体を温めてくれるショウガの入ったあんかけが好まれたようだ。現在のっぺいうどんを味わえる店は数軒のみで、地元の人にも観光客にも評判なのが創業120年の「茂美志や」。黒壁ガラス館からすぐの大手門通りにある、長浜の郷土料理を供する店だ。味の要となる出汁には、ウルメやカツオなど5種の節と、利尻昆布を使用。出汁によくからむ麺は自家製麺だ。載せる具は、椎茸、かまぼこ、生麩、生湯葉、三つ葉、生姜。直径10cmほどもある大きくて肉厚の椎茸は、のっぺいうどんの出汁で半日から1日かけて煮込むといい、ほおばると口の中にうまみが広がる。長浜を訪れるならこの店の暖簾をくぐってみてはいかがだろう。
    「のっぺいうどん」は小鉢付きで1100円
  • spot 07
    木之本宿
    北国街道と北国脇往還、2つの街道が交わる宿場町
    北国街道(ほっこくかいどう)と北国脇往還(ほっこくわきおうかん)、2つの街道が交わる宿場町で、木之本地蔵院への参拝客でも賑わった木之本宿。往時の面影が残る趣深い町並みを歩いてみよう。
    室町時代創業の山路酒造と伝馬所跡
  • spot 08
    木之本地蔵院
    身代わり蛙に眼の健康や長寿の願いを託して
    木之本宿の中心部に建つ木之本地蔵院は、約1300年前に開かれた古刹。眼や延命の仏様として信仰を集めている。龍の天井画が描かれたおごそかな本堂にお参りしたら、境内右手に立つ巨大な地蔵大銅像の元へ。日本三大地蔵のひとつとされる秘仏の本尊を写しており、地蔵像の周りにはたくさんの「身代わり蛙」が奉納されている。この蛙は、すべての人々の眼や体が健やかであるようにと願い、人々の身代わりのため左の目をつむった姿をしている。手水舎の水といえば龍の口から流れているのが定番だが、木之本地蔵院の手水舎では身代わり蛙にちなみ、蛙の石像から水が流れているのにも注目。本堂右側には「御戒壇巡り」の入り口も。本堂の下、漆黒の闇が続く回廊を巡る修行体験で、真言を唱えながら壁をつたって進んでいくと、本尊と結ばれた錠前に触れることができる。
    平安時代には空海、室町時代には足利尊氏・義昭も参拝
  • spot 09
    山路酒造
    室町時代創業の老舗酒造で文豪も愛した桑酒を
    山路酒造は室町時代の1532年(天文元)創業、全国の酒蔵で5本の指に入るほど長い歴史を刻む老舗だ。看板商品はかの島崎藤村も愛したという「桑酒」で、発祥は江戸時代にさかのぼる。北国街道の周囲ではかつて養蚕業が盛んで、カイコをはぐくむ桑の畑が広がっていたことからいつしか桑酒造りが始まったようだ。伝統的なみりんの製法と同様、蒸したもち米を麹の働きにより糖化させて本みりんを造り、そこに別の焼酎に漬け込んだ桑の葉のエキスを独特の製法で合わせたものが「桑酒」だ。漢方でも重用される桂皮と五加皮を添えるためハーブ酒を思わせる香りで、砂糖由来ではない天然の甘みとコクがあとをひく。桑酒を使った5種の焼き菓子も評判だが、いち押しは新商品「桑酒じぇらーと」。乳脂肪が控えめで口あたりはあっさりとしているが、みりん粕を入れているため味わいは芳醇。減農薬の「玉栄」や「山田錦」など滋賀県産の酒米を使った日本酒もお忘れなく。桑酒とともに北国街道の旅みやげにしてはいかがだろう。
    老舗の風格が漂うたたずまい。大きな杉玉が目印
  • spot 10
    渡岸寺観音堂 向源寺
    優美な国宝・十一面観音立像を全方位から拝む
    戦乱の世を超えて地域の人に守り継がれてきた観音像が今も多く残ることから「観音の里」と呼ばれる湖北エリア。日本全国で七体ある国宝十一面観音のなかで最も美しく慈悲深いとされる観音様に会いにいこう。
    近くに同じ漢字表記の「向源寺」があるが、国宝の観音様はこちら
  • spot 11
    竹生島
    平家物語にも登場、神が宿るいにしえのパワースポット
    琵琶湖に浮かぶ島で2番目に大きな竹生島。古来神が住む島として、また西国三十三所第30番の札所として人々のあつい信仰を集めてきた。神秘に包まれた島をぐるりと巡り、心身を浄化しよう。
    平家物語にも綴られた竹生島は、琵琶湖八景のひとつ
  • spot 12
    English Garden ローザンベリー多和田
    バラと四季折々の花や『ひつじのショーン』の世界を満喫
    緑豊かな敷地に、四季の花が咲き誇る庭が広がる「ローザンベリー多和田」。園内には羊や馬が草をはむ牧場や英国発のクレイアニメ『ひつじのショーン』の世界感を楽しめるファームガーデンもあり、子どもから大人まで心弾むスポットだ。
    自生する木々と大切に育てられた花々が共演する「バラと宿根草の庭」
  • spot 13
    長濱八幡宮
    長浜城主の豊臣秀吉が再興した長浜の氏神様
    ユネスコ無形文化遺産となった祭礼「長浜曳山まつり」を執り行うことで知られる長浜八幡宮。豊臣秀吉により再興された長浜の氏神で、厄除け開運や健康長寿、縁結びのご利益で信仰されている。
    東側の鳥居。まっすぐ続く参道の両脇に石灯籠が連なる
  • spot 14
    ヤンマーミュージアム
    見て、触れて、体験して学べるチャレンジミュージアム
    農業、建設機械や小型船舶などの製造販売を手がける「ヤンマー」による体験型ミュージアム。多彩なコンテンツにチャレンジできるほか、レストランやショップも併設しており、子どもから大人まで一日中楽しめる人気スポットだ。
    建物前には工業デザイナーの奥山清行氏がデザインしたプレジャーボートが
  • spot 15
    西野薬師堂・正妙寺
    伝教大師作と伝わる十一面観音と薬師如来を守り継ぐ湖北の小堂
    戦乱の世を超え、地域住民に大切に守り継がれてきた観音像が今も多く残る湖北エリアは、「観音の里」とも呼ばれる。西野薬師堂と正妙寺、隣接する小さな二堂のとっておきの仏像を訪ねてみよう。
    写真左から、十一面観音像、薬師如来像。いずれも国の重要文化財
  • spot 16
    伊吹山
    登山はもちろん、山頂近くまで車でのアクセスもOK!滋賀の最高峰
    滋賀県と岐阜県の県境にそびえる標高1377mの伊吹山は、滋賀県内でいちばん高い山だ。ふもとから約4時間の登山にチャレンジするか、ドライブウェイで9合目まで行き、短時間で山頂を目指す手段がある。
    伊吹山は「日本百名山」のひとつ。山頂が滋賀県米原市に属する
  • spot 17
    伊吹野そば
    滋賀県一の霊峰のふもとで味わう十割そば
    日本そばの発祥地については諸説あるが、伊吹山のふもともそのひとつ。さかのぼること奈良時代、中国・唐の国から霊峰・伊吹山にやってきた修行僧が、そばを栽培したことに始まると伝わる。昼と夜の気温差が大きく清らかな水に恵まれた伊吹山麓は、そばの栽培に最も適しているといい、周辺にはそばの畑が多く見られる。ご当地そばとして知られるのが、伊吹山が目の前というロケーションに店を構える「伊吹野そば」。無農薬で育てた質の良いそばの実だけを選んで自家製粉し、山麓の霊水で打った十割そばだ。看板メニューは、地元産「伊吹大根」のおろしを添えた「おろしそば」で、独特の辛味がそばの風味を引き立てる。伊吹大根の収穫は11月末頃となり、おろしそばは晩秋に旬を迎える。
    おろしそば990円
  • spot 18
    豊公園
    秀吉が築いた長浜城跡地に広がる憩いの公園
    豊公園(ほうこうえん)は、羽柴(後の豊臣)秀吉が初めて一国一城の主となった長浜城の跡地に造られた総合公園。琵琶湖のほとりというロケーションと、桜をはじめとした四季折々の花々や自然が魅力の、長浜のオアシスだ。
    園内のおすすめのフォトスポットは噴水付近
  • spot 19
    浅井歴史民俗資料館
    戦国大名・浅井一族と長浜の歴史を学ぶ
    大河ドラマ『江-姫たちの戦国-』を機に歴史ファン以外にも広く知られるようになった戦国大名、浅井家。一族の歴史や姉川の合戦のほか、この地で栄えた伝統産業や昔の暮らしを垣間見られる資料館を訪ねてみよう。
    資料館入り口。奥に見えるのが「郷土資料館」
  • spot 20
    油甚本店
    昔ながらの量り売りを今も受け継ぐ老舗油問屋
    1903年(明治36)創業、ごま油や菜種油、椿油などさまざまな油を扱う油問屋、油甚本店(あぶらじんほんてん)。必要な量を告げると、油壺から柄杓(ひしゃく)で油を汲み瓶に詰めてくれる量り売りスタイルが今も残る、町の人たちもお気に入りの老舗だ。
    曳山博物館の立つ博物館通りに面している
  • spot 21
    海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 遊龍館
    世界に誇るフィギュア4000点が一堂に会するワンダーランド
    独創的なアイデアと技術で世界的にその名が知られるようになった日本のフィギュアメーカー・海洋堂の歴史と作品の数々を紹介する博物館。子どもから大人まで、見て、買って、体験して楽しめるスポットだ。
    大手門通のアーケード街にある
  • spot 22
    ミルクファーム伊吹
    伊吹山のふもとでフレッシュな生乳を使ったアイスクリームやスイーツを
    緑、白、青でデザインされたパッケージが爽やかな「伊吹牛乳」は、滋賀県でおなじみのブランド。伊吹山のふもとにある「ミルクファーム伊吹」でフレッシュなアイスクリームや牛乳を生かしたお菓子選びを楽しもう。
    産直市場や食堂のある「道の駅 伊吹の里」に隣接
  • spot 23
    長浜城歴史博物館
    秀吉の天下統一への足掛かりとなった「出世城」跡地に立つ歴史博物館
    羽柴(のちの豊臣)秀吉が築城し、ここから天下統一への道を駆け上がっていったことから「出世城」と呼ばれる長浜城。昭和に再興された天守は、秀吉をはじめ、長浜の町やゆかりの武将について学べる歴史博物館となっている。
    長浜城歴史博物館の正面はこちら
  • spot 24
    つるやパン本店
    サラダが入っていないのに「サラダパン」。湖北名物の謎を解く
    つるやパン本店の看板商品であり湖北名物として長く親しまれてきた「サラダパン」は、刻んだたくあんにマヨネーズを和え、コッペパンに挟んだもの。誕生したのは創業から8年後の1960年(昭和35)のこと。初代の妻が、同級生宅だった向かいの本陣薬局から胃薬のキャベジンが売り出されると聞いたのをヒントに、マヨネーズを和えたキャベツを挟んだコッペパンを考案。当時トレンドワードだった「サラダ」の名を冠したのだという。試行錯誤の末キャベツをたくあんに変え、2代目「サラダパン」が完成。パッケージの配色が緑と黄色なのは、初代サラダパンのキャベツとマヨネーズを表している。2番目に人気の「サンドウィッチ」は、ハム製造会社の社長夫人が近所だった縁から魚肉ハムの新発売情報を聞き、考案したのだという。ほかに、「ハムカツチョコ」や「スマイルサンド」など、懐かしさと新しさが共存したパンがそろう。時代を先取りしてきたのは、「古くから旅人や商人が行き交う北国街道の宿場町(木之本宿)の中心地だったことから、新しい情報が入ってきやすい環境にあったからかもしれません」とは3代目談。進取の気風に富むこの地だからこそ生まれたご当地パンなのだ。
    パンの種類が豊富だが、断トツ人気はやはり「サラダパン」180円
  • spot 25
    長浜市曳山博物館
    「日本三大山車祭」のひとつ、「長浜曳山まつり」の魅力を伝える博物館
    京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並び、 「日本三大山車祭」のひとつに名を連ねる「長浜曳山まつり」は、4月中旬の9日間にわたり繰り広げられる長濱八幡宮の春季大祭。博物館で本物の曳山を鑑賞し、祭りの魅力に触れてみよう。
    曳山をモチーフにしたユニークな造りの建物も見どころ
  • spot 26
    国友鉄砲ミュージアム
    戦国の世を変えた火縄銃と国友の里の歴史に触れる
    長篠の戦いや関ケ原の戦いなど歴史に名を刻む合戦の命運を分けたものの1つに、鉄砲の存在がある。全国有数の鉄砲生産地・国友の鉄砲(火縄銃)専門ミュージアムで、その歴史を学び、本物に触れてみよう。
    2階の展示室に整然と並ぶ火縄銃
  • spot 27
    豊国神社
    長浜の町を発展へと導いた豊臣秀吉公を祀る社
    長浜城を築いて町並みや港を整備、楽市楽座の導入により長浜を発展へと導いた豊臣秀吉。時を超えて町の人びとに親しまれる秀吉公を祀るのが、豊国(ほうこく)神社だ。商売繁盛や出世開運のご利益を求めて参拝しよう。
    境内東側の鳥居。南側には本社正面に向かう鳥居も立つ
  • spot 28
    長浜別院 大通寺
    伏見城の遺構や狩野派らの華麗な襖絵を有する名刹
    親鸞聖人が開いた浄土真宗。大谷派の本山といえば京都の東本願寺だが、「長浜別院」と称されるのが大通寺(だいつうじ)。秀吉が築いた伏見城の遺構や名だたる絵師の襖絵、伊吹山の借景庭園など見どころの多い寺院だ。
    京都・東本願寺の山門を模して造られたという大通寺山門
  • spot 29
    長濱浪漫ビール
    米蔵を再生した空間でクラフトビール&クラフトウイスキーを堪能
    城下町の面影香る長浜の川畔にたたずむクラフトビール工場併設のレストランで、地元の食材を生かした郷土料理や近江牛を使ったボリュームたっぷりの料理を味わえる。近年はクラフトウイスキーも人気上昇中だ。
    昔ながらの情緒が漂うロケーション。店の前には「長浜城外堀跡」の石碑が立つ
  • spot 30
    湖のスコーレ
    「発酵」がテーマの体験型商業文化施設で日々の暮らしを心豊かに
    2021年(令和3)、「発酵」をテーマとして長浜の地に誕生した「湖(うみ)のスコーレ」。ストア、ギャラリー、喫茶室、スタンドカフェ、醸造所、チーズ製造室、体験教室、図書印刷室の計8つからなる体験型商業文化施設だ。
    広々とした店内に、全国から選りすぐった生活雑貨や食材、服飾雑貨などが並ぶ
  • spot 31
    醒井宿資料館
    清流に咲く可憐な水中花「梅花藻」の里・醒井を訪ねて
    江戸と京都を結ぶ中山道六十九次の61番目の宿場町、醒井宿(さめがいしゅく)。『古事記』や『日本書紀』に登場する居醒(いさめ)の清水が源流の地蔵川沿いを、昔ながらの風情を楽しみながら巡り歩いてみよう。
    円柱型のレトロなポストが目印
  • spot 32
    元祖堅ボーロ本舗
    メディアでも話題、堅さ日本一!?の長浜銘菓
    日本一堅い!?和菓子とメディアで取り上げられることも少なくない、長浜銘菓「堅ボーロ」。古来旅人が行き交った北国街道の2筋東の通り沿いにたたずむ1894年(明治27)創業、元祖堅ボーロ本舗の看板商品だ。ボーロとはポルトガル語で焼き菓子のこと。「堅ボーロ」のゴツゴツとした形は、近くの長浜城跡に残る穴太衆(あのうしゅう)積み石垣をイメージしたもので、小麦粉で作るパン生地を二度焼きし、生姜と2種の砂糖でコーティングした素朴な焼き菓子だ。ガリッと嚙んでも一度では割れないほどハードな食感でありながら、ショウガの爽やかな風味と、着色料や防腐剤等をいっさい使わないやさしい味わいが余韻を残し、ついもう1つ、と手が伸びる。戦時中には、兵士の慰問袋に入れる保存食として重宝されたといい、時代を超えて親しまれてきた。ショウガの代わりにイチゴやバナナの果肉をすりつぶした「いちごぼうろ」「ばななぼうろ」の小袋もある。引札という昔の広告チラシを活用したレトロなパッケージデザインも長浜土産として人気を集める理由だ。
    150年ほどの時を刻む建物も味わい深い。現在2代目の看板は戦後のもの
  • spot 33
    青岸寺
    石組と苔で仏の世界を表現する禅寺の名勝庭園
    新幹線も停車する米原駅から歩いて行ける曹洞宗の禅寺、青岸寺(せいがんじ)。山麓の斜面を生かした枯山水庭園は国指定の名勝で、変化に富む景色で訪れる者を魅了する。堂内のカフェ「喫茶去(きっさこ)」も人気だ。
    江戸時代前期から中期にかけて作庭された青岸寺庭園
  • spot 34
    青岸寺内茶寮「喫茶去kissa-ko」
    名勝庭園を一望!お寺カフェで心静まるひととき
    山のふもとにたたずむ禅寺・青岸寺(せいがんじ)堂内の「喫茶去(きっさこ)」は、若い住職夫妻が営むカフェ。「檀家が少ないお寺なので、住職がいつもお寺にいて皆さんに知っていただく機会を増やすことで、後世に残していけたら」との想いから2018年(平成30)にオープンした。和モダンで落ち着いた雰囲気のカウンター席と、国指定の名勝である枯山水庭園を一望する窓辺のテーブル席、磨き抜かれた机に庭の景色が映り込むリフレクションがSNSで人気の座敷席があり、好みの席でゆったりと過ごせるのが魅力。スイーツは、抹茶をふんだんに使った濃厚な味わいの抹茶ガトーショコラや、日替わりのプリンのほか、季節限定の焼き菓子、ドリンクは抹茶、ほうじ茶、梅やユズのジュースなどがそろい、住職自らサイフォン式で淹れてくれるコーヒーも人気。苔がしっとりと輝く雨の日もおすすめ。日常の喧騒からしばし逃れ、四季折々に表情を変える端正な庭の眺めとともにゆったりと過ごす時間は格別だ。
    抹茶ガトーショコラと抹茶ラテのセット800円
  • spot 35
    長浜鉄道スクエア
    レトロなたたずまいが絵になる、現存する最古の駅舎
    旧長浜駅舎、鉄道関連資料を展示する長浜鉄道文化館、機関車を保存展示する北陸線電化記念館の総称が、長浜鉄道スクエア。フォトジェニックな洋館や「デゴイチ」を見られる、鉄道ファンならずとも訪れたいスポットだ。
    木骨構造の石灰コンクリート造り。建物の四隅に花崗岩の切り石をあしらっている
  • spot 36
    慶雲館
    国の名勝に指定された格調高き迎賓館へ
    早春の風物詩「長浜盆梅展」の会場として知られる慶雲館(けいうんかん)は、長浜の実業家、浅見又蔵が明治天皇・皇后両陛下をお迎えするために私財を投じて建てた迎賓館。盆梅展のシーズン以外もぜひ訪れてほしい、国指定の名勝だ。
    豪壮な造りの南庭を一望する大広間
  • spot 37
    冨田酒造有限会社
    滋賀を代表する名酒「七本鎗」を醸す室町時代創業の造り酒屋
    北国街道の宿場町・木之本宿の中心地に構える冨田酒造の創業は、戦国時代の1534年(天文3)。地元の篤農家が作る減農薬栽培米を中心に厳選した米と、井戸から汲み上げる奥伊吹山系の清冽な伏流水を使い、昔ながらの厳寒仕込みで15代にわたって酒造りを続けてきた。日本酒だけを次世代に伝え継いでいくのではなく、それを取り巻く環境ごと残したいという想いから、現在も江戸時代に建てた蔵で酒造りを行っている。看板銘柄は「七本鎗」。本能寺の変の翌年にあたる1583年(天正11)、豊臣秀吉と柴田勝家が信長の後継者をめぐって対決した賤ケ岳(しずがたけ)の戦いで、秀吉を勝利へと導いた七人の若武者「賤ケ岳の七本槍」をオマージュした酒だ。「七本鎗」を愛し、12代目と親交のあった北大路魯山人による店内の扁額も見どころ。毎年初夏になると、表の軒下ではなく店の中にツバメが巣を作りにやってくるが、巣立つまで温かく見守る光景も風物詩のひとつ。「酒粕ジェラート」や、お猪口入りの「酒粕生チーズケーキ」、「ひと口 酒粕羊羹」など酒粕を使ったスイーツも評判を呼んでいる。
    「日本三大地蔵」のひとつ木之本地蔵のお膝元。現在の建物は1744年(延亨元)築
  • spot 38
    叶 匠壽庵 長浜黒壁店
    滋賀の和菓子を代表する名店のショップ&カフェ
    百貨店の和菓子売り場でおなじみの叶 匠壽庵(かのうしょうじゅあん)は、滋賀県で誕生した和菓子店。県内に茶寮を併設する店舗は4つあり、その1つ長浜黒壁店は築100年を超える古民家を再生した上質な空間。とっておきの和菓子を味わえる。
    「ふわもちどら焼き 花一日」ドリンクセット1100円。ストロベリージャムは+220円
  • spot 39
    賤ヶ岳リフト
    歴史ロマンが香る山頂で琵琶湖や余呉湖の絶景を
    標高421mの賤ヶ岳(しずがたけ)は、本能寺の変で討たれた織田信長の後継者の座をめぐって羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)と柴田勝家が激突した「賤ヶ岳の戦い」の舞台。頂上には息をのむ絶景が待ち受ける、今人気上昇中のスポットだ。
    賤ヶ岳の山頂から奥琵琶湖(琵琶湖の北側)を一望。彼方の山は比良山系
  • spot 40
    菊水飴本舗
    北国街道を行く旅人に親しまれてきた湖北名物「菊水飴」
    湖北名物のひとつ「菊水飴」は、容器に入った飴を箸にからめながらすくい上げて味わう昔ながらの練り飴で、麦芽糖の素朴な風味もノスタルジーを感じさせる。秘伝の飴をひと筋に作り続ける菊水飴本舗は、江戸時代の1636年(寛永13)、北陸と京阪神を結ぶ旧北国街道沿いで創業。砂糖がなかった時代、糖分を補給する薬として街道を行き交う旅人の疲れを癒やし、親しまれてきた。当初は「坂口飴」という名で広まって福井藩の御用達ともなり、江戸時代中期の元禄年間には京都・醍醐寺の三宝院第83代座主から菊の御紋の暖簾と和歌を贈られた。歌の中の「黄金のいろの きくすいのあめ」というフレーズにちなみ、「菊水飴」の名を冠したのだという。菊水飴は、そのままで味わうだけでなくさまざまな活用法も。滋賀県の郷土料理・小鮎煮のような煮物に加えてコクと艶を引き出したり、すりおろしたショウガとあわせてお湯を注いで生姜糖にしたり、コーヒーや紅茶に入れたりと、砂糖やはちみつの代わりに使え、日持ちもするので常備しておくと重宝する。現在15代の当主が時代にあわせて新たに作った粒タイプの飴は携帯に便利で、琵琶湖のドライブやサイクリングのおともにもおすすめだ。
    金色を帯びて透き通る菊水飴。箸を持ち上げるとどこまでもよく伸びる
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    の遊び
    余呉湖のほど近くにたたずむ大人のための隠れ家カフェ
    四季折々の色彩に富む余呉湖。その近くの集落に日本家屋を改装したカフェ「の遊び」がある。オーベルジュのようなゆったりとした雰囲気と本格派の料理が評判の大人のための隠れ家で、至福のランチ&カフェタイムを。
    オムライスの卵は余呉湖に伝わる天女の羽衣伝説にちなみ、ゆるやかなドレープを描く
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    余呉湖
    天女の羽衣伝説が語り継がれる神秘の湖
    琵琶湖の北、標高422mの賤ヶ岳を隔てて広がる余呉湖(よごこ)は、面積約180万平方メートル、周囲約6.4kmの自然湖。昔は、琵琶湖のことを「大江(をおうみ)」、余呉湖を「伊香(いか)の小江(をうみ)」と称したといい、現在は透明度の高さから「鏡湖」の別名もある。あるとき、天女が水浴びをしに余呉湖に舞い降りたが、桐畑太夫という男に羽衣を隠されたため天に帰れず太夫と結婚したという羽衣伝説や、太夫の娘で蛇の姿になってしまった菊石姫の悲話が語り継がれており、湖畔には天女が羽衣をかけたという衣掛柳や菊石姫が世話になった下女を助けるために目玉を投げつけたという目玉石などゆかりの史跡が残る。また、三方を山に囲まれ、豊かな自然をたたえる余呉湖には、春は桜と菜の花、初夏は「あじさい園」の1万株のアジサイ、冬は雪景色といった四季折々の美しい彩りが待ち受ける。冬はワカサギ釣りを目当てに訪れる人も多く、湖畔の食事処では新鮮なワカサギの天ぷらもお目見え。湖畔は道路が整備されており、一周90分のウォーキングや、自転車をレンタルしてサイクリングを楽しむのもいい。
    湖畔でドライブや散策を楽しみたい。日の出や夕景も美しい
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    菓匠禄兵衛 黒壁店
    滋賀羽二重糯をはじめ、吟味した素材で作る和菓子の人気店
    「日本三大地蔵」のひとつ木之本地蔵のおひざもとで創業した菓匠 禄兵衛(かしょうろくべえ)。滋賀のブランド米「滋賀羽二重糯(しがはぶたえもち)」や香り高い自家栽培のヨモギを使った和菓子が評判。洗練されたパッケージデザインで、地元の人も手土産や贈り物に重宝する店だ。
    秀吉公が築いた長浜城の城下町にある。建物の一部は長浜の景観賞を受賞
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旅のヒント

  1. その1

    湖北エリアの主要駅は、JR北陸本線・新幹線の米原駅と長浜駅。

  2. その2

    黒壁スクエア、竹生島へ向かう長浜港、ヤンマーミュージアム、長濱八幡宮はJR北陸本線・長浜駅から徒歩圏内。

  3. その3

    木之本宿はJR北陸本線・木ノ本駅から徒歩5分、渡岸寺観音堂 向源寺はJR北陸本線・高月駅から徒歩10分の好アクセスだが、電車の本数が1時間に1本程度なのであらかじめ時刻表をチェックしておきたい。

  4. その4

    山あいにあるローザンベリー多和田や伊吹山の登山口へは車でのアクセスがおすすめ。

  5. その5

    竹生島へのアクセスは観光船必須。船の定員があるので、予約をしておくと安心。

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