山梨
甲府・昇仙峡
KOFU / SHOSENKYO
武田三代ゆかりの文化遺産を訪ね、自然が生み出した造形美を堪能
山梨県の中央に位置し、南北に細長い形をした甲府は、戦国武将、武田信玄公の父である信虎公によって築かれた城下町。1519年(永世16)、信虎公が居城をこの地に移した日が「甲斐の府中」を意味する「甲府」の始まりとされ、500年以上の歴史を刻む。市内と周辺には、武田氏の館跡に創建された武田神社をはじめ、武田三代にまつわる名所が多く、歴史ファンならぜひ訪れたい場所だ。甲府駅周辺には、名物のほうとう、鳥もつ煮などを出す店が集まり、山梨グルメの食べ歩きも楽しめる。甲府の市街地は、南アルプスなどの山々に囲まれた甲府盆地にあり、豊かな自然に恵まれた町でもある。北部には日本一の渓谷美を誇る昇仙峡があり、山梨きっての景勝地として人気を集めている。
エリアの見どころ
-
spot 01
-
spot 02
-
信玄ミュージアム(武田氏館跡歴史館)
- 武田氏館跡の歴史と発掘成果について展示した博物館
- 武田氏3代が居住した館跡の歴史や発掘調査成果を紹介するために開館したガイダンス施設。歴史に詳しくなくても楽しめるよう、ユニークな企画展、歴史講座やワークショップも開催している。
- スポットの詳細
-
信玄ミュージアム(武田氏館跡歴史館)
-
spot 03
-
spot 04
-
spot 05
-
山梨県立美術館
- ミレーとバルビゾン派のコレクションが充実
- 19世紀フランスの画家、ジャン=フランソワ・ミレーの作品を70点所蔵し、1978年(昭和53)の開館以来、「ミレーの美術館」として親しまれている。ミレーは、パリ近郊、フォンテーヌブローの森に隣接するバルビゾン村を拠点に、それまで絵画の主題となり得なかった、働く農民たちの姿を描いた作品で知られる。同様にこの村で活動したカミーユ・コローやテオドール・ルソーとともに「バルビゾン派」と呼ばれる彼らの作品は、自然豊かな山梨県の美術館にふさわしいとされ、コレクションの核となった。《種をまく人》《落ち穂拾い、夏》などを展示し、訪れる人に感動を与えている。ほかに、日本の近現代美術の作品を含め、約1万点にのぼる絵画や彫刻作品を所蔵する、見ごたえたっぷりの美術館だ。
- スポットの詳細
-
山梨県立美術館
-
spot 06
-
山梨県立文学館
- 山梨に関わりのある作家の直筆原稿など貴重な資料を展示
- ミレーのコレクションで知られる県立美術館と隣接し、「芸術の森公園」内に1989(平成元年)に開館。山梨県ゆかりの文学者の資料を展示公開している。特に、芥川龍之介、樋口一葉、俳人の飯田蛇笏・飯田龍太のコレクションは、国内有数の質量を誇り、樋口一葉『たけくらべ』や芥川龍之介『羅生門』の草稿、飯田蛇笏と芥川龍之介が交わした書簡なども収蔵している。このほか、太宰治や村岡花子など山梨出身またはゆかりの作家たちを常設展で紹介。1階閲覧室では、収蔵する図書・雑誌、直筆資料を閲覧することができる。井伏鱒二や宮沢賢治、林真理子の展覧会なども開催し、好評を博している。
- スポットの詳細
-
山梨県立文学館
-
spot 07
-
ちよだ
- つけ麺スタイルでいただく「おざら」を専門店で
- 山梨の郷土麺といえば、平打ち麺を野菜とともに煮込んだ「ほうとう」が有名だが、もうひとつ、ぜひ試してみたいのが「おざら」。ほうとうと同じ麺をゆで、温かいつけ汁につけていただく料理だ。もともと山梨の限られた地域で親しまれていた家庭料理で、店のメニューとして最初に出したのが、1941年(昭和16)創業のほうとう・おざら専門店「ちよだ」。油揚げ、長ネギ、みつ葉、細かく刻んだニンジン、えのき、椎茸の具が入ったつけ汁は、熱々の状態で出される。かつおだしをベースとした濃いめの醤油味で、平打ちの麺によくからむ。味噌味のほうとうと比べてさっぱりとした味わいなので、夏の暑い時期にもおすすめだ。臨時休業することがあるため、ブログで休業日と営業時間を確認してから訪れたい。
- スポットの詳細
-
ちよだ
-
spot 08
-
奥藤本店 甲府駅前店
- 蕎麦屋で生まれた名物グルメ「甲府鳥もつ煮」
- 新鮮な鶏のレバー、ハツ、砂肝、玉道(別名キンカン)を使い、砂糖と醤油をベースに甘辛く味付けをした甲府名物「鳥もつ煮」。ご当地グルメによる地域活性化を目指したイベント「B-1グランプリ」において、2010年(平成22)にゴールドグランプリを受賞して以来、広く知られるようになった。今では山梨グルメを代表する一品になった鳥もつ煮発祥の店が、奥藤本店。手打ち蕎麦で知られる1913年(大正2)創業の老舗だ。終戦後、まだ砂糖が貴重だった1950年(昭和25)頃、この店で甘辛いタレをからめた鳥もつ煮を出したところ人気を博し、いつしか山梨の蕎麦屋の定番料理になったという。奥藤本店の鳥もつ煮は、注文を受けたあと生から調理する。15分ほど待つことになるが、ほど良くタレがからんだ、できたての味は格別だ。
- スポットの詳細
-
奥藤本店 甲府駅前店
-
spot 09
-
spot 10
-
昇仙峡ロープウェイ
- 富士を望むパワースポットの山頂へ
- 昇仙峡散策の前後に、渓谷を囲む山々のパノラマを楽しむのもいい。甲府駅からのバスの終点となっている「昇仙峡滝上」より徒歩3分ほど。標高1058mの羅漢寺山(弥三郎岳)山頂へと上るロープウェイ仙娥滝駅(せんがたきえき)がある。山頂のパノラマ台駅まで片道わずか5分。眺めを楽しむだけなら、30分あれば往復できる。山頂はパワースポットの宝庫としても知られる。縁結び・子宝と金運のご利益をいただける「和合権現(わごうごんげん)」に参拝したあとに、浮富士広場から霊峰富士を拝めば、運気がアップするのだとか。さらなるパワースポット弥三郎岳へは、展望台から山道を歩いて10分ほど。富士山から発せられる龍脈(大地の「気」)が流れてくるといわれる、霊験あらたかな場所だ。大きな一枚岩となった頂上から、360度の絶景を満喫できる展望スポットでもある。
- スポットの詳細
-
昇仙峡ロープウェイ
-
spot 11
-
spot 12
-
spot 13
-
昇仙峡影絵の森美術館
- 光と影によって描き出された影絵の魅力に浸れる美術館
- 国内外に数多くのファンをもつ「影絵の巨匠」藤城清治が自ら監修・設計、1992年(平成4)に開館した世界で最初の影絵美術館。清流と岩が織りなす渓谷美で知られる昇仙峡にあり、観光の前後にぜひ寄りたい場所だ。影絵作品が展示されている第一展示室は、自然光の入らない地下にある。入ったら、まず3秒ほど目を閉じて、館内の暗さに目を慣らすのが見学のポイント。目を開くと、暗闇のなかに色鮮やかな影絵の数々が浮かび上がり、一瞬のうちに幻想的な世界へと誘われる。1枚の絵のように見える影絵だが、実は、トレーシングペーパーやカラーフィルムを重ねたもの。幾層にもなった原画のうしろから光を当てることで、透明感のある輝きが生まれる。印刷物では味わえない、原画だけがもつ美の世界を体感することだろう。このほか、第2展示室には、「日本のゴッホ」と称される山下清の作品や、大正ロマンを代表する画家として知られる竹久夢二の作品が展示されている。展示室を出たところにはショップがあり、影絵グッズや山梨の名産品を買うことができる。
- スポットの詳細
-
昇仙峡影絵の森美術館
-
spot 14
-
spot 15
-
spot 16
-
spot 17
-
甲州ほうとう小作 甲府駅前店
- 山梨郷土料理の魅力を伝え続ける老舗レストラン
- 山梨の郷土料理を代表する「ほうとう」。野菜をふんだんに使い、ボリュームたっぷりなのにヘルシーな麺料理だ。郷土の味を提供し続けて50年の歴史をもつ老舗レストランで味わってみたい。
- スポットの詳細
-
甲州ほうとう小作 甲府駅前店
人気スポット
旅のヒント
-
その1
甲府は新宿発のJR線で結ばれている。甲府終点、もしくは松本終点の特急で約1時間30分。新宿発の高速バスも利用でき、所要約2時間10分。
-
その2
東京都心から車で行く場合、中央自動車道を経由し、所要約2時間。
-
その3
武田神社、芸術の森公園、昇仙峡など、甲府市内の見どころは、甲府駅前発のバスで訪れることができる。