石川

輪島

WAJIMA

輪島塗と朝市で知られる奥能登の中核。港町グルメも見逃せない

石川県北部に位置する輪島は、奥能登の中核として栄えてきたエリアだ。なかでも、全国的によく知られるのが、100以上の工程を経て完成する堅牢優美な輪島塗と、通りに200軒ほどの露店の並ぶ輪島朝市だろう。魅力ある伝統工芸と地域色豊かな市をお目当てに、市内は朝早くから多くの観光客で賑わいを見せる。このほかにも、2021年(令和3)に開創700年を迎えた曹洞宗の大本山・總持寺祖院や、世界農業遺産に認定される能登の里山里海の象徴・白米千枚田など、見どころは数多い。加えて、室町時代末期に成立した日本最古の海洋法規集に日本の十大港湾として記されるなど、輪島は古くから栄えた港町であり、国内トップの漁獲量を誇る天然ふぐ、海女が素潜りで獲ったアワビやサザエといった海の幸も絶品。何度足を運んでも楽しめる多彩な顔を持つ観光地だ。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    總持寺祖院
    開創700年、曹洞宗の大本山で禅の心に触れる
    能登半島の西北に位置する輪島市門前町。2021年(令和3)に開創700年を迎えた名刹、曹洞宗の大本山總持寺祖院はその中心部に荘厳な七堂伽藍を構え、全国から多くの人々が参拝や拝観に訪れる「禅」の聖地だ。
    威容を誇る山門。楼上に観音菩薩、五百羅漢の古仏が祀られている
  • spot 02
    白米千枚田
    日本海に臨む急斜面に残る日本の原風景
    能登の里山里海が2011年(平成23)、日本初の世界農業遺産に認定された。その象徴となるスポットが白米千枚田だ。日本海に面した斜面にいくつもの水田が重なる棚田は、まさに日本の原風景といえる。
    海と空を望む斜面に棚田の畝が幾何学模様を描く。先人たちが築き、守り続けた絶景だ
  • spot 03
    輪島朝市
    能登の人情に触れられる、日本三大朝市のひとつ
    岐阜県の高山朝市、千葉県の勝浦朝市とともに、日本三大朝市のひとつに数えられる「輪島朝市」。露店の並ぶ朝市通りには大勢の観光客が集まり、活気にあふれる。奥能登観光にはずせないスポットだ。
    輪島は朝から元気いっぱい。その象徴が朝市だ
  • spot 04
    永井豪記念館
    輪島市出身、海外でもその名を知られる著名漫画家の世界を発信
    『デビルマン』『マジンガーZ』『キューティーハニー』などで知られる漫画家・永井豪氏は輪島市出身だ。海外にも多くのファンを持つ同氏の世界観にどっぷり浸れるのが、ふるさと輪島の朝市通りに開館している「永井豪記念館」である。館内は、作品を読んできた人はもちろん、そうでない人も楽しめる展示となっている。たとえば、1/9サイズのマジンガーZ。数々の敵を倒してきたロケットパンチを繰り出すかっこいい姿と一緒に記念撮影を楽しんでほしい。ヒストリーロードでは、生い立ちから数々のヒット作を生み出すまでの歩みを紹介。エントランスでは永井氏がビデオメッセージを寄せている。もちろん、ショップのチェックもお忘れなく。キャラクターグッズや輪島ならではの漆塗りグッズなどが多数そろっている。
    数々のヒット作を生み出してきた永井先生の足跡をたどることのできる施設
  • spot 05
    柚餅子総本家中浦屋
    半年かけて丹念に。輪島を代表する、香り高い銘菓
    "柚餅子総本家中浦屋は1910年(明治43)創業の老舗菓子舗だ。100年以上にわたって愛されてきた看板商品が店名にもある柚餅子で、特にくり抜いたユズの皮をそのまま使う""丸柚餅子""が人気。美しい飴色の菓子をスライスし、ひと切れを口に運ぶと、ねっとりとした舌触りが心地良い。爽やかなユズの香り、上品な甘さとほろ苦さのバランスも絶妙で、多くの人に愛される、輪島を代表する銘菓だ。中浦屋では昔ながらの製法を守り続けており、製造するのは年に1度だけ。旬のユズをくり抜き、秘伝の味付けをしたもち米を詰め、数回に分けて蒸したあとで半年間、自然乾燥させてようやく完成する。そのまま味わうのはもちろん、お吸い物や茶わん蒸しに添えたり、お好みのチーズに載せてワインと一緒に味わったりするのもおすすめ。輪島市内にはわいち本店のほか、朝市店や本町店などいくつもお店があるので、立ち寄りやすいのもうれしい。"
    契約農家から取り寄せたユズを丸ごと1個使用する柚餅子。写真は丸柚餅子(2052円-)
  • spot 06
    輪島キリコ会館
    祭りばやしが流れる館内で、見上げるキリコに息をのむ
    能登の人たちの心を強く揺さぶるのが''祭り''だ。なかでも、キリコと呼ばれる大きな奉燈を担ぐ地域が多く、この風習は文化庁の日本遺産に認定されている。数多くのキリコを展示する輪島キリコ会館で、能登の熱い息づかいを感じてみよう。
    能登の祭礼の象徴となるキリコ。輪島のキリコを一堂に集めた
  • spot 07
    石川県輪島漆芸美術館
    全国有数の産地が誇る漆芸専門の美術館で輪島塗の魅力を発見
    石川県には、先人から脈々と受け継いできた伝統工芸が数多い。なかでも、世界に誇る工芸のひとつが「輪島塗」である。石川県輪島漆芸美術館は、そんな地域の宝の魅力を存分に感じられる美術館だ。
    石川県が世界に誇る輪島塗の名品を数多く展示する
  • spot 08
    輪島塗会館
    輪島塗の神髄、妥協を許さない精緻な技巧に迫る
    高い耐久性と優美な装飾が特徴の輪島塗は、全国にその名の知られる伝統工芸品だ。起源は室町時代にまでさかのぼるとされ、輪島塗会館では何世代にもわたって磨き、受け継がれてきた輪島塗の伝統と奥深さを伝えている。
    輪島市中心部を走る国道249号沿いに建つ輪島塗会館
  • spot 09
    輪島工房長屋
    職人たちが輪島塗制作に打ち込む姿を間近に
    輪島塗はさまざまな工程を担う職人の分業によって完成する。そんな各工程の職人技を間近に見ることができるのが、輪島工房長屋だ。繊細な技の数々を通して、輪島の地で守り育まれてきた伝統工芸の心に触れられる。
    長屋が連なる構造。輪島塗の魅力を見て、触れて体感できるスポットだ
  • spot 10
    輪島市櫛比の庄 禅の里交流館
    總持寺と深く結びついた門前町の歴史と文化を詳しく紹介
    曹洞宗大本山總持寺の門前は江戸時代、当時の曹洞宗が取った「輪番住持制度」(輪住制)という本山維持の独特な仕組みによって繁栄した。總持寺祖院近くに立地する禅の里交流館では、そうした歴史と地元のつながりを紹介する。
    正面外観。總持寺周辺地域の観光案内所としての役割ももつ
  • spot 11
    旧角海家住宅
    「天領・黒島」の豊かさを今に伝える国指定重要文化財
    能登半島の北西に位置し、日本海に面する輪島市門前町の黒島地区は、かつて江戸幕府の直轄地である「天領」だった。旧角海住宅は同地を代表する廻船問屋住宅で、屋内外のすみずみから黒島の繁栄の歴史が伝わってくる。
    正面外観。主屋は木造2階建て、切妻造平入りの桟瓦(さんがわら)葺き
  • spot 12
    阿岸本誓寺
    全国でも珍しい茅葺き屋根の大本堂とアギシコギクザクラ
    正確な創建年は不祥だが、現在の寺号に改称したのは1268年(文永5)と伝えられる。総ケヤキ造の山門をくぐると、正面奥に茅葺き屋根の本堂が威容を構える。1792年(寛政4)に再建立され、真宗大谷派の寺院としては能登で最も古く、大きい本堂だ。2020年(令和2)10月に葺き替えられた茅葺き屋根を間近で見上げると、事前に考えていたよりも高く、急勾配で、迫力を感じる。茅はすみずみまできれいに刈り整えられていて、端正なたたずまいだ。岩手県の正法寺本堂、山形県の出羽三山神社三神合祭殿と並ぶ「日本三大茅葺き屋根」にも数えられる。一方、境内に目を向けると、4月下旬の見頃を迎えていたアギシコギクザクラが、輝く星々のように、可憐な白い花を枝葉に数多く咲かせていた。アギシコギクザクラは山桜の一種で、開花初期は薄紅色、満開を迎えると淡雪色と変化する点が特徴だ。1つの花につき170~200枚の花びらをつける。石川県指定文化財(天然記念物)になっており、見頃を迎える時期には、季節の便りとして地元の新聞に必ず満開が報じられる名花となっている。
    石川県指定文化財建造物の本堂は、寺院建築では全国的にも希少な茅葺き屋根。屋根面積は1296平方メートルに及ぶ
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    のと里山空港から輪島市中心部へのアクセスには、特急バスや乗り合いのふるさとタクシーが便利。

  2. その2

    JR金沢駅からも輪島への特急バスは1日8往復。旅程に合わせてバス時刻もチェックしておこう。

  3. その3

    輪島を中心に能登の広域観光を考えているならば、レンタカーの利用が便利。JR金沢駅やのと里山空港でレンタルできる。

  4. その4

    中心部を見て回る場合は輪島朝市通り近くの朝市駐車場(1回300円※12時-翌8時30分は無料)の利用が便利だ。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

石川のその他のエリア

+ -
back
open

輪島エリア